Amazonのオーディオブックサービス「Audible(オーディブル)」は、3月10日に黒柳徹子さんの著書『続 窓ぎわのトットちゃん』の配信を開始しました。黒柳徹子さんご自身の声と音声合成技術を組み合わせた新たな試みとして注目されています。

引用元:Audible、黒柳徹子さんの声と音声合成技術(デジタルナレーション)を融合した『続 窓ぎわのトットちゃん』を配信開始
ヒトの声とAIの融合
『続 窓ぎわのトットちゃん』では、黒柳さん自身の朗読による第1章に続き、第2章以降は最先端の音声合成によって再現された“黒柳徹子デジタルナレーション”による朗読が収録されています。
今回のナレーション技術は、黒柳徹子さんの実際の音声データを基に、AIが声の特徴や話し方を学習し、高精度な音声合成を行うことで実現されたものです。人間の自然な感情表現や抑揚を限りなく再現するこの技術は、今後の音声コンテンツ制作において新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。
音声合成はナレーション業界の転換点となるか
音声合成技術の進化は、ナレーターや声優業界に新たな可能性と課題をもたらしています。従来、朗読には多くの時間と人的リソースが必要でしたが、AIを活用すれば大量の音声コンテンツを効率よく制作できるようになります。一方で、AIによる声の再現には倫理的な配慮も求められ、著作権や本人の同意の取り扱いが重要な論点となっています。
今回のAudibleの事例では、黒柳さんご本人が第1章を朗読し、さらにAIによるナレーションについても承認・監修がなされています。「本人の意思に基づいた活用モデル」として、今後の取り組みの参考になっていくでしょう。
Audibleとは
Audible(オーディブル)はAmazonが提供するオーディオブックサービスで、プロのナレーターや著者本人が朗読する書籍を音声で楽しむことができます。通勤や家事の合間など、目を使わずに読書ができるのが特徴で、小説やビジネス書、自己啓発、語学学習まで幅広いジャンルが揃っています。アプリで簡単に再生・ダウンロードが可能で、月額制の聴き放題プランも用意されています。
参照元:Audible、黒柳徹子さんの声と音声合成技術(デジタルナレーション)を融合した『続 窓ぎわのトットちゃん』を配信開始
AIは「収録疲れた」って言い出さないもんな…。