Spotify、ポッドキャスト番組の再生数表示を発表。業界の反発を受け5万回以上の再生で段階的表示の形に方針変更

Spotifyは5月6日、ポッドキャストクリエイター向けの新たな指標として、「再生数(Plays)」を導入することを発表しました。これにより、各ポッドキャスト番組におけるリスナーの反応が可視化されるようになります。なお、業界の反発を受けて、表示方法の一部方針変更も5月16日に発表しています。

Spotify、ポッドキャスト番組の再生数表示を発表。5万回再生以上で段階的に表示へ

引用元:Spotifyでの再生数の表示について

表示対象は5万回以上再生された番組

当初の5月6日の発表では、全てのポッドキャストで再生回数を公開表示するとしていましたが、ポッドキャスト配信者たちの反発を受けて5月16日に仕様の方向性を変更しました。

16日の方針変更を受けて、現在はエピソードが5万回以上再生されると、再生数が表示される仕様に変更しています。また表示されるのは具体的な再生数ではなく、「50K(5万)」や「100K(10万)」といった区切りの数値が表示され、エピソードの再生数が増加するにつれて更新されます。本仕様は今後1週間かけて再生回数の表示がされていく予定です。

Spotifyは、これによりリスナーが人気のエピソードを簡単に見つけることができ、クリエイターは自分のコンテンツの成長を視覚的に確認できるとしています。また、再生数の正確な数字は、Spotify for Creatorsや、Megaphoneのポッドキャスター専用サイトで引き続き確認できます。

クリエイターからの批判も

TechCrunchにも経過がまとめられている通り、一部のポッドキャスト配信者たちはこの新機能に対して難色を示しており、既に多くのリスナーを抱えている番組への宣伝が加速される一方で、ニッチな番組の魅力が失われてしまうのではないかと指摘しています。

また、さまざまなプラットフォーム間で「再生数」や「ストリーム数」としてカウントされるものについての明確な基準がないことに不満を表明しています。プラットフォームごとにカウント方法が異なる以上、Spotifyの新指標だけでは、ポッドキャストの真の人気や影響力を測る上で限界があるという意見も出ています。

クリエイターからは、業界全体で統一された指標を求める声も上がっています。今回のSpotifyの動きが、そうした議論をさらに活発化させるかもしれません。

Spotifyとは

Spotifyは2008年にサービス開始したスウェーデン発の音楽ストリーミングサービスです。1億曲以上の音楽や600万番組以上のポッドキャストが配信されており、全世界で6億人以上のユーザーが利用しています。

参照元:Spotifyでの再生数の表示について

AMI(エイミー)

「人気がないなら聴くのやめよう」ってもったいないよな。