コンテンツマーケティングで見込客を「ファン化」する。
私はこの「ファン化」の文言を見たとき、ミュージシャンの持つ「ファン」という概念を頭に浮かべました。
今日はミュージシャンがいかにして見込客を「ファン化」させているかを企業のマーケティングと一緒に考えてみたいと思います。
ミュージシャンになって売れるには、「 質の高い演奏や作品が生み出せるだけ」でいいと考えている人はいませんか?
確かに、ある程度の演奏技術・楽曲作成能力は必要ですが、演奏は上手いのに売れないミュージシャンもいますし、 逆にある程度の演奏スキルでも売れるミュージシャンもいます。
以上のことからもわかるように「自分はミュージシャンだから、演奏や曲作りさえしていればよい」ではダメなのです。
同様に企業も「質のいい製品を作れば売れる」と思っていると思わぬ落とし穴にはまってしまう危険性があります。
まずは聴いてもらうきっかけを作る
まずは聴いてもらわないことには始まりません。
動画サイトにミュージックビデオなどを曲のサビだけ、楽曲の1番だけをアップすることで、興味・関心へ繋げます。
もちろん最初からドラマやCMのタイアップで多くの露出が出れば苦労はありませんが、
最初は聴いてもらうきっかけが必要ですので、ハードルを下げて誰でも聴ける状態をまずは作ります。
ファンコミュニティの形成
ミュージシャンは早い段階からファンクラブという名のコミュニティを形成して、ロイヤルティの高い顧客にプロモーションをかけていきます。
ファンクラブに入ればライブチケットが先行で予約できたり、CDの購入特典などで更にロイヤルティを高めることができます。
ファンクラブも無料のメルマガから、年間5,000円程度のまであるので、個々の「好きレベル」に合わせて入会していけるようになっているので、顧客のロイヤリティに合わせたプロモーションや特典が可能になります。
また、ファンのみのイベントがあればイベント会場に訪れたファン同士は自然発生的に強い関係を構築していくでしょう。
そこで生まれる熱は口コミになるなどして伝播することで更にファンを増やしていきます。
※ファン同士のFacebookグループが自然に出来ているミュージシャンもいて、
その中では意見交換なども盛んに行われています。
継続的なアプローチ
ミュージシャンはライブ活動を欠かさず行います。
CD売上減退の影響もあり、以前の様なCDを売るためのライブではなく、
ライブそのもので収益を上げる必要に迫られてもいるのが現状もあり、
ミュージシャンは欠かさずにライブを行い、顧客との接点を持ち続けます。
ライブ活動が途切れてしまうと、顧客からは「活動していない、解散したんでしょ?」なんて思われてしまいます。
企業も同じで、情報を消費者に提供し続けなければ、存続していないに等しい状態に陥る可能性があります。
グッズという埋め込み型の広告
ファンはライブ会場もしくは通販でミュージシャンのグッズを買います。
例えばオリジナルタオルを購入すれば普段の生活で目にするようなものなので、家でそのタオルを見たことにより、そのミュージシャンのことやライブでの楽しさを思い出すでしょう。
そうなることで、またライブに行きたくなったり、楽曲を聴きたくなってきます。
車に置けるようなグッズであれば、ドライブの楽しい気分にも踏み込んでいけます。
タイアップで新規顧客の開拓
昔からミュージシャンは対バンという形でミュージシャン同士で
相互送客をしたライブ活動を行って、ファンを増やしています。
最近では夏フェスに参加することによって、マーケットを開拓しているミュージシャンも多くいるようなことをニュースでも拝見しました。
曲はもちろんですが、楽しい雰囲気で聴いたという体験がファンを増やしているように思います。
モノ(曲)ではなくコト(曲を聴く環境)の提供が行われています。
まとめ
以上、ざっくり5つ出してみましたが、いかがでしょうか?
音楽業界に精通した方に聞けばもっとあるとは思いますが、
・接点確保
・ファンの囲い込み
・継続的アプローチ
・埋め込み型広告
・タイアップ
は企業のマーケティングにおいても非常に重要な項目であると考えられます。
あなたにも、好きなミュージシャンがいるならば、
ミュージシャン側から見た、あなたは一人のファン(消費者)です。
自分自身の「好き」を冷静に振り返ってみてください。
「自分が何故そのミュージシャンを好きになったのか?」
「何故そのミュージシャンのことを継続的に好きでいるのか?」
を考えるようにします。
その結果、誰かから好きになってもらうキッカケや、今のファンにこれからもファンでいてもらう方法が発見できるかも知れません。
他にも「何故ライブに足を運ぼうと思ったのか?」
「心惹かれた歌詞やメロディは何だったか?」など、
分析項目は多岐にわたります。
有名なミュージシャンであるほど、好かれ続けるマーケティングを行っています。
今後、どんどん情報過多になっていく中で、企業は消費者の時間を奪い合っています。
自社の商品やサービスに消費者の時間を使ってもらうには、今まさに企業のエンターテイメント性が問われているのかも知れませんね。
コミュニティの形成(ファン化)にはオフラインとオンラインでの場作り、そして参加者が楽しめたり本質的に理念を共有できるコンテンツづくりをし、適度なコミュニケーションの距離感を維持していくことが重要です。
是非、オウンドメディアを運営されているかたはコミュニティの形成(ファン化)の動きを検討してみることをおすすめします。
京橋ファクトリーのコンテンツ支援、コミュニティ形成プラン
→ オウンドメディアを運営されていてコミュニティに興味がある方は是非気軽にお声がけください。