Cases広告出稿事例(デジタル音声広告)

アドビ株式会社 様


BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とホストリード広告の可能性。アドビのポッドキャスト活用事例

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とホストリード広告の可能性。アドビのポッドキャスト活用事例

企業様紹介

企業名:アドビ株式会社

「世界を動かすデジタル体験を」をミッションに掲げ、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorでお馴染みの「Adobe Creative Cloud」、PDFに代表される「Adobe Document Cloud」、デジタルマーケティングを中心とした包括的なクラウド基盤「Adobe Experience Cloud」の3つのクラウドサービスで優れた顧客体験の提供を支援している。

事業内容

・ソフトウェアおよび関連サービスの提供

ご担当者様紹介

アドビ株式会社
フィールドマーケティングマネージャー
小松崎 扶美恵 氏

企業向けのデジタルマーケティング基盤「Adobe Experience Cloud」の販促支援を担当。


BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とポッドキャストホストリード広告の可能性!アドビの先進事例

担当者様の役割と音声施策の背景

担当者様のミッションや役割などを教えてください。

〈小松崎様〉
アドビは3つのクラウドビジネスがありますが、その一つである「Adobe Experience Cloud」の販促支援を担当しています。

マーケティング担当者として「Adobe Experience Cloud」の認知拡大を図り、新規/既存リード(見込み顧客)獲得やイベント開催などを介して、営業をはじめ他部署と協業し我々のお客様に「Adobe Experience Cloud」の製品群をご契約/継続いただくための業務を担っています。

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とポッドキャストホストリード広告の可能性!アドビの先進事例

音声の宣伝手法に興味を持ったきっかけを教えてください。

〈小松崎様〉
Adobe Experience Cloud」は、BtoBビジネスになります。ご存知のように日本におけるBtoBの広告手法は限られており、常々、広告掲載面の拡大を模索しておりました。

SEM(検索エンジンマーケティング)、ディスプレイ広告、コンテンツシンジケーション、SNSなど、一般的なBtoB向けの媒体メニューは概ね出稿しており、ABM(アカウント ベースド マーケティング)にも取り組んでいました。

そんな折に、コロナ禍でポッドキャストやラジオのニーズが高まっているという情報を耳にし、音声広告を手掛けているオトナル様の記事が目に留まり、お問い合わせしました。

今回実施した音声の施策について

音声領域における施策について教えてください。

〈小松崎様〉
オトナル様に依頼しているのは、アドビのブランデッドポッドキャスト(企業運営の音声番組)の制作ディレクションと、「Adobe Summit」(アドビサミット)など旗艦イベントやAdobe Experience Cloudの製品群などを紹介するデジタル広告の制作運用です。

▼アドビが展開するポッドキャスト『Adobe Experience Cloud ポッドキャスト』

Adobe Experience Cloud ポッドキャストは、アドビの持つ卓越した顧客体験創出のテクノロジーと専門知識を活かし、最新のデジタルマーケティングやCXM(顧客体験管理)の理解を深めることのできる体感学習型ポッドキャストです。
変化を続ける顧客のニーズを予測し、企業がデジタル変革を推進することで優れた顧客体験を提供するためのヒントをお届けします。

 

ブランデッドポッドキャストの施策について教えてください。

〈小松崎様〉
ポッドキャストを始めた理由は、コンテンツのストック価値への可能性です。
コンテンツについては制作チームともかなり協議したのですが、様々な条件を考慮し、本社で制作している手法のひとつである「オーディオ ホワイトペーパー」を採用することにしました。これは、読み物としてアドビwebサイトなどで公開しているホワイトペーパーを朗読形式でコンテンツ化しています。

オリジナル(英語版)のポッドキャストは1つのエピソードが長いのですが、日本語版では日本人の視聴傾向を考慮し、1つのホワイトペーパーを3つないしは4つなどのエピソードに分割し、シリーズ化しています。また、各シリーズには本編に沿った寸劇などを盛り込み、ターゲットであるマーケターに「自分事」としてイメージいただけるよう工夫しました。番組の収録や演出など、コンテンツ制作についてはニッポン放送様にサポートいただいています。

「Adobe Summit」の施策について教えてください。

〈小松崎様〉
「Adobe Summit」は、アドビ(米国)が毎年開催する世界最大級のデジタルエクスペリエンスカンファレンスです。法人向けマーケティングソリューション「Adobe Experience Cloud」事業における、アドビ製品の新機能をはじめ、先進企業様における基調講演やアドビ製品の活用事例、Sneaks(毎年恒例のテクノロジー先行公開)などを紹介しています。

マーケティング関係者の方は「Adobe Summit」についてご存知の方もいらっしゃるのですが、どうしてもアドビはPDFの「Adobe Document Cloud」やAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorに代表される「Adobe Creative Cloud」のイメージが根強く、デジタルマーケティング領域での製品群をご存知無いという方が多くいらっしゃいます。そのため、アドビのマーケティングクラウド基盤「Adobe Experience Cloud」の認知拡大を狙い、ここ数年は「Best of Adobe Summit」と称し、日本のお客様向けに「Adobe Summit」から選りすぐりのセッションをご紹介しています。オトナル様には、イベントの集客やオンデマンドの告知でサポートいただきました。

 

Best of Adobe Summit Japan Edition

Adobe Summitの日本向けオンラインイベント『Best of Adobe Summit』

デジタル音声広告施策について

音声広告施策について実施されたことを教えてください。また、KPIについて教えてください。

〈小松崎様〉
音声広告は、主に2つの目的で実施しました。

1つ目は、アドビが展開している『Adobe Experience Cloud ポッドキャスト』のリスナー増加と、そのエピソードに紐づく「Adobe Experience Cloud」のリード獲得です。

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とポッドキャストホストリード広告の可能性!アドビの先進事例

これは、Spotifyやradikoといった音声メディア向けのデジタル音声広告配信を行い、配信データ連携とターゲティングを活用したプログラマティック音声広告の配信を行いました。

その際、音声広告の配信履歴データを活用して音声広告接触者にディスプレイバナー広告によるリターゲティングを行い、クリックできる動線を補完しています。

2つ目は、「Best of Adobe Summit」のイベント集客と、オンデマンドの告知です。
こちらは、複数のポッドキャスト広告にも広告配信を行いました。その中でも、効果的だったのが「ホストリード広告」です。番組内の文脈に合わせてパーソナリティが広告を読み上げる手法のため、アドサーバーからの広告配信にも関わらず、まるで番組の一部のように自然な流れでイベントを告知することが出来ます。

ニッポン放送様の番組である「BUSINESS WARS」では、パーソナリティである春風亭一之輔氏ご本人に音声広告を読み上げていただきました。

▼実際に配信した音声クリエイティブ

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とポッドキャストホストリード広告の可能性!アドビの先進事例引用:番組のHP
▼ポッドキャストBUSINESS WARS(ビジネスウォーズ)内に広告配信された、
春風亭一之輔氏によるホストリード広告

いつもBUSINESS WARSを聴いていただきありがとうございます。番組案内役の春風亭一之輔です。
BUSINESS WARSは企業間の戦いを舞台にした作品なのですが、マーケティングを担当されている方からすればとても身近なテーマですよね。
そんな皆様にアドビからビジネスのオンラインイベントのお知らせです。「アドビ?」そう、アドビです。
5月24日の14時より無料オンラインイベント「Best of Adobe Summit Japan Edition(ベスト オブ アドビサミット ジャパンエディション)」が開催されます。
毎年アメリカで開催される世界最大級のデジタルエクスペリエンスイベント「Adobe Summit」より日本の皆様にむけた特別プログラムなのです。
顧客体験管理やデジタル変革など最新情報をオンラインでご紹介します。詳しくは「ベストオブアドビサミット」で検索して下さい。

ポッドキャスト:「ビジネスウォーズ(BUSINESS WARS)」

世界的な人気を誇る米国のドキュメンタリーポッドキャストのローカライズ版。ビジネスにおける企業対企業の戦いを描くポッドキャストで、ニッポン放送による日本版では、番組のホストに落語家の春風亭一之輔氏を起用し絶妙なセンスが光る。日本のApplePodcastのビジネスポッドキャストランキング(最高位)ではビジネスカテゴリー1位。総合カテゴリーで2位。

運用型の音声広告についてのオトナルのサポートについて教えてください。

〈小松崎様〉
主に、音声広告施策のプランニング・広告配信・レポーティングをはじめ、音声アプリ・ラジオ局のポッドキャストへの広告配信をサポートしていただいています。

アドビの音声広告、ポッドキャスト広告(ホストリード)活用事例

音声広告を実施してから気づきはありましたか?

〈小松崎様〉
ポッドキャスト広告配信では、リッスンスルーCV(間接コンバージョン)の数値を計測していたのですが、ホストリード型で実施した番組では、他の番組に比べてCVが3倍近い結果が現れました。音声広告におけるエンゲージメントや文脈を考慮した施策の重要性を認識できました。

音声を活用した広告施策では、なかなか数値には反映できない部分も多いなか、番組ごとの性能の違いなど、数値がある程度目に見える形で結果が出たのは、ひとつの収穫です。

アドビが広告施策に期待しているのは、広告を通して「Adobe Experience Cloud」のブランディングや認知度を高めることです。そのため、広告掲載面を増やして、さまざまなチャネルで我々のターゲット層がアドビに接触できるように努めてきました。今回の結果を受けて、デジタル音声広告もその一角を担えるのではないかという実感が生まれています。

実施されたホストリード広告について

ポッドキャストのホストリード広告を実施された背景を教えてください。

〈小松崎様〉
ニッポン放送様から、ホストリード広告における海外での成功事例を教えてもらったことがきっかけです。
Salesforce様(フランス)やマイクロソフト様(ドイツ)のような大手企業が海外でホストリード広告を実施し始めており効果が出ていると聞き、日本ではアドビが先行したいと狙っておりました。

「ホストリード広告」とは?

ポッドキャストや音声メディアにおいて、番組のホスト(パーソナリティ)が広告を読み上げる手法のこと。
番組のテイストに合わせてパーソナリティ自身の言葉で商品やサービスの紹介を行うことで、リスナーの親密度や共感度が高まるとされており、米国の調査会社ニールセンの調査では、ホストリード広告は、アナウンサーなどによるホストリードではない音声広告と比較して、購買意向などの広告効果が平均で50%以上高くなることが調査結果として示されている。

〈小松崎様〉
ニッポン放送様のポッドキャスト番組「ビジネスウォーズ(BUSINESS WARS)」のファンで以前から聴いていたのですが、広告出稿可能な音声番組としても同番組はポッドキャストのビジネスカテゴリーのランキング順位上位の番組として認識しており、注目していました。

そんな中、新たに「コロナワクチン開発戦争」という新シリーズが公開されるというお話しを伺いました。

「コロナワクチン開発戦争」のエピソードには4社の製薬会社が登場します。そのうちの1社がファイザーなのですが、折しも「Adobe Summit」でもファイザー社のCEOが登壇者として基調講演でお話しくださり、番組の新規エピソードと「Adobe Summit」のゲストがマッチすることからも「ホストリード広告」の実施が実現しました。

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とポッドキャストホストリード広告の可能性!アドビの先進事例

従来型の広告とホストリード広告ではどのような違いを感じましたか?

〈小松崎様〉
ホストリード広告はポッドキャストコンテンツの話し手(ホスト)が広告を読み上げるため、「広告」でポッドキャストコンテンツの流れを遮らないことです。従来型の広告であれば、広告が開始した時点で視聴を止めたり、スキップされりと敬遠されがちですが、ホストリード広告の場合は広告の情報も視聴者へ自然な流れで伝えることが可能で、エンゲージメントにも寄与していると思います。リスナーはホストの話を聞きに来ているため、広告に対してネガティブにならないこともポイントではないでしょうか。番組の途中で第三者に語りかけられるよりも、効果的だなと思います。

制作されたブランデッドポッドキャストについて

ブランデッドポッドキャストの制作にも取り組んだ背景を教えてください。

〈小松崎様〉
概要については先程触れておりますが、ポッドキャストを制作したのは、法人のリード(見込み顧客)を獲得するためのホワイトペーパーダウンロード数の増加が目的です。耳からの情報は記憶に残りやすいと聞き*と、音声コンテンツを制作しました。

*上田紋佳・寺澤孝文. “聴覚刺激の偶発学習が長期インターバル後の再認実験の成績に及ぼす影響”.認知心理学研究. 2008

BtoBリードを創出する「オーディオホワイトペーパー」とホストリード広告の可能性。アドビのポッドキャスト活用事例

コンテンツ制作は、ニッポン放送様に依頼しました。オトナル様には、企画と制作ディレクションのサポートに加え、制作した音声コンテンツを最大限に活かすためご支援いただいています。例えば、データを見つつ、具体的な出稿先やメニューの選定、ターゲットへのリーチ方法、ウェブサイト上の導線やSEO対策用に遷移先のコンテンツの構成などです。

ポッドキャスト制作を実施し、何か気づきはありましたか?

〈小松崎様〉
エピソードによって、リード(見込み客)獲得に偏りがあることが分かりました。
例えば、シーズン4を公開したタイミングに、既に公開済みのシーズン3「クッキーレス」へのエピソードへの流入が再び上昇しました。

これは、ポッドキャスト番組のアーカイブ性によるもので、ストック価値のある音源であれば、過去コンテンツであってもリード獲得に貢献することの証といえます。
このことから、「オーディオホワイトペーパー」という音声によるコンテンツマーケティングの有効性を改めて実感できました。

音声領域での取り組みについて

今後、音声領域(広告やポッドキャストなど)で実施したい施策はありますか?

〈小松崎様〉
音声コンテンツをYouTubeのような動画ストリーミングプラットフォームにもアップし、更に掲載面を増やしたいです。ここ数年間で音声コンテンツが公開できるプラットフォーマーも増えていますので、RSSなどを活用した効率的な配信基盤を確立していきたいと思っています。

今後ともオトナル様にご協力いただきながら、音声領域の施策を進めたいと考えています。

▼この事例で広告出稿を行った音声メディア・デジタル音声広告

ポッドキャストオーディオアド
Spotify音声広告配信
radiko(ラジコ)オーディオアド

▼この事例で制作した企業向けポッドキャストの詳細はこちら

企業向けポッドキャスト制作配信支援サービス


編集者コメント

アドビ様のポッドキャスト施策では、既存のホワイトペーパーを読み上げと追加演出により音声コンテンツ化する「オーディオホワイトペーパー」として活用しました。
ポッドキャストを活用することで、既存のコンテンツを二次利用しながら活字では伝わりにくい情報をわかりやすく説明できることもユニークなポイントです。
今回の事例をとおして、音声コンテンツをコンテンツマーケティングに活用することの可能性を感じました。

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