
近年、少子化とともに理系人材の需要が高まる中、企業の理系学生の採用活動に変化が生じています。母集団の減少に加え、専門性の高さや仕事に対する価値観の違いから、ナビサイト(就職情報サイト)や合同説明会といった従来の採用チャネルや訴求手法では成果が出なくなっているのです。
こうした中で注目されているのが、理系学生の行動特性に合わせたチャネル設計と情報発信の見直しです。
本記事では、理系学生に響く採用戦略をファネル別に整理しながら、新たな選択肢となる「オーディオ広告(音声広告)」の活用法についてご紹介します。
理系学生の採用はなぜ難しい?ターゲット特性と接点不足

理系学生の採用が難しいといわれる背景には、ターゲットの行動特性と接触チャネルの制約があります。理系の学生は、日常的に実験や研究に多くの時間を費やしており、文系学生を対象にした採用チャネルでは接点を持ちにくく、情報伝達における“空白”が生じやすいのが実情です。
理系学生のメディア接触行動とそのズレ
理系学生が日常的に触れているチャネルは、企業が想定する“就活の導線”とは大きく異なります。彼らは「就活モード」になる前から、自分の関心領域に紐づく情報を、以下のようなチャネルを通じて継続的にインプットしています。
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論文サイト / 技術系ブログ:最新研究やOSS事例を日常的にチェック
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Slack / GitHubなど技術系SNS:技術者同士の情報交換や協業の場
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ポッドキャスト / 技術系YouTube:移動時間などのスキマ学習に活用
一方、ナビサイトや合同説明会は汎用的な情報が得られる反面、個々の専門性や関心と乖離があるため、利用の優先度は決して高くありません。特に大学院生など研究で多忙な学生にとっては、就活特化の情報よりも「日々の関心ごとの延長にある企業や仕事」に目が向のは当然です。
こうした特性を踏まえると、従来のナビサイト中心のアプローチだけでは、彼らの視野にすら入ることが難しいといえるでしょう。
従来チャネルではリーチしにくい理由
理系学生への接触機会が限られている要因として、以下のような複合的な障壁が存在します。
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合同説明会の日程が研究発表やゼミと重なりやすい
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専門的な広告枠が少なく、競合とのバッティングが発生しやすい
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スカウトメールの文面が専門性と乖離しており、開封されにくい
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文系学生とキャリア観に違いがあり、汎用的な訴求が響きにくい
このような背景から、「理系学生に届く場所」「響く内容」へと、チャネル選定・メッセージ設計・タイミングのすべてを最適化することが不可欠です。単に情報を届けるのではなく、「なぜ自分に向けた情報なのか」を納得させる構造が求められます。
一般的な訴求が届かない「就活への本音」
「自分の専門性とどれだけ接点があるか」「将来の成長イメージが持てるか」といった観点を重視する傾向があります。特に以下のような情報は、彼らの関心度を高める要素となります。
- 若手エンジニアのリアルな経験談や成長ストーリー
- 自社サービスの開発プロセスや思考の流れ
- 技術スタック / 開発環境の詳細
理系学生は「社員の働き方」といった一般的な情報よりも、開発現場のリアルな視点に強く惹かれます。技術者が語るプロジェクトの裏側や苦労した点などは、「ここでなら自分も成長できそうだ」というイメージを持たせやすく、企業選びの大きな判断材料になります。
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新たな選択肢:音声メディア「ポッドキャスト」を活用した採用戦略とは?
理系人材へのリーチ手段として、ポッドキャスターによる読み上げ型音声広告(ポッドキャスト広告)が新たなチャネルとして注目されています。
特にホストリード形式の広告は、パーソナリティ自身の言葉で企業やサービスを紹介するため、従来のCMに比べて“広告らしさ”が薄く、リスナーの信頼を得やすいという特徴があります。
ポッドキャストとは
「ポッドキャスト」は、世界的に普及するインターネットラジオメディアです。スマートフォンやPCから手軽に様々な番組を「ながら聴き」できる点が大きな特徴であり、家事や通勤中・運動中など、視覚情報が使えない時間や場所でも、情報収集やエンターテインメントを楽しむ手段として、世界中で利用者が増加しています。
ポッドキャストユーザーの特徴
ポッドキャストは、若年層を中心に急速に広がっている音声メディアで、調査対象全体の17.2%が利用していることが明らかになっています。
特に注目すべきは、15〜19歳の34%/20代の27.3%がポッドキャストユーザーであるという点です。これは、従来の就職情報チャネルでは接点を持ちにくかった層に、音声メディア上でリーチできる可能性があることを示しています。

採用マーケティングにおける「ポッドキャスト」活用のメリット
ポッドキャストを活用することで、企業の文化や技術的な魅力を自然な語り口で伝えることが可能です。
音声だから伝えられる“温度感”
たとえば、エンジニア向けの技術トークや座談会形式の番組内で、開発環境やチームの雰囲気、働き方に言及することで、理系人材に向けたリアルかつ具体的な情報提供ができます。
特に、ポッドキャストはトーク内容を深く掘り下げられるメディアであるため、Webや紙媒体では伝えきれない「技術者目線の魅力」を発信するのに適しています。
企業ポッドキャストの運用が、採用活動の成功につながっている事例も
理系人材に限らずですが、企業の採用広報として成功しているポッドキャストに、クラシコム運営の『チャポンと行こう!』が挙げられます。
「北欧、暮らしの道具店」店長の佐藤友子氏と、スタッフの青木氏によって何気ない日常のトークが繰り広げられます。これにより、テキストや写真では伝わりにくい「企業の空気感」がリスナーに伝わり、リスナーの入社意向やアクション(企業への応募)を高めるといった採用効果が生まれています。
参照:クラシコム「社員の8割が元顧客」実現する採用ノウハウ活かし新卒採用を本格化。25年卒・新卒採用募集開始に合わせ、ポッドキャスト番組「新卒採用ラジオ」公開。
企業ポッドキャストを運用することで、理系学生が重視する「リアルな情報」を継続して発信することができます。
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ポッドキャストリスナーは番組聴取後の検索経験が6割を超える
ポッドキャストを聴いたユーザーの6割以上が、番組で紹介された商品や場所、エピソードなどを検索した経験があるという調査結果もあります。ポッドキャスト聴取後のリスナーの行動変容率は高く、自社の採用情報や事業内容について発信する場として非常に効果的であることが示されています。

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理系人材の採用に特化した「ポッドキャスターによる読み上げ型音声広告プラン」
オトナルでは、ポッドキャスターによる読み上げ型音声広告サービス「PODCASTER PROMOTION(ポッドキャスタープロモーション)」の新メニューとして、理系人材の採用に特化した音声広告プランを提供しています。科学や物理、エンジニアリングなどをテーマにした理系ポッドキャスト番組に広告出稿することで、企業の採用・広報活動を支援します。
本プランで配信するポッドキャスト番組(例)
- backspace.fm
- となりのデータ分析屋さん
- ゆるコンピュータ科学ラジオ
- ITトリオの日常
- AI未来話
- 佐々木亮の宇宙ばなし
- ガジェタッチ
- サイエントーク
- サイエンマニア

科学や物理、エンジニアリングなどをテーマにした理系ポッドキャスト番組に広告出稿することで、企業の採用・広報活動を支援します。また、パーソナリティが自らの言葉で紹介する「ホストリード型広告」であるため、リスナーからの信頼度が高く、強い訴求力を持っています。
パーソナリティの声で届ける「ホストリード型広告」の魅力
ポッドキャスト広告には主に2種類あります。
- 「ホストリード型広告」:番組のパーソナリティが、広告主の商品やサービスをオリジナル原稿をもとに読み上げる形式です。
- 「音源挿入型広告(ナレーション型CM)」:ラジオCMのように、制作済みの音源を番組の前後や途中に挿入する形式です。
「ホストリード型広告」は、目的や意図に合わせて作成したオリジナル原稿をパーソナリティが読み上げるタイアップ形式が一般的であるため、リスナーが信頼できる知人からの紹介のように受け取りやすいという特徴があります。

特に技術系ポッドキャストでは、理系出身のパーソナリティが専門知識を交えて紹介することで、理系学生やエンジニア志望層への訴求力が高まる傾向があります。また、ナレーション型CMと比較して、ホストリード型ではブランド想起や行動喚起が向上した事例もあり、有効性が定量的にも確認されています。
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まとめ|理系学生に届く採用戦略とは?チャネルとメッセージの再設計を
理系学生の採用で成果を出すには、接触チャネルの見直しと情報の届け方の再設計が不可欠です。ナビサイトや合同説明会といった従来の手法では、研究や開発に忙しい彼らの生活リズムや関心領域にフィットせず、接点そのものが生まれにくいのが現状です。
理系人材は、技術的な深掘りコンテンツや専門的な会話を好み、表層的な訴求よりも“実態に触れられる情報”を重視します。その意味で、ポッドキャストのような「日常に自然と入り込む資産型チャネル」は、企業のカルチャーや技術的魅力を等身大で伝えられる有効な選択肢です。
音声コンテンツは繰り返し再生されるため、短期的な認知獲得だけでなく、中長期での志望動機形成にも寄与します。また、他チャネルと併用することで、より立体的な採用コミュニケーションが実現可能です。
現在、採用活動は「届け方」そのものが選ばれる時代。
理系人材に響くチャネルとメッセージ設計の再構築、特に「音声」を活用したアプローチが、未来の競争力につながります。
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ポッドキャスト広告はもちろん、Spotify広告やradikoオーディオアドなどのデジタル音声広告や、ゲーム内音声広告などに興味がある方、新たな採用広告をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。





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