社内ラジオの導入効果と活用成功事例|おすすめツールで始める実践ガイド

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社内ラジオの導入効果と活用成功事例|おすすめツールで始める実践ガイド

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リモートワークやハイブリッドワークが普及した今、社内コミュニケーションや情報共有のあり方に悩む企業が増えています。

そんな中で注目を集めているのが「社内ラジオ」。社員に向けて音声コンテンツを配信する社内ラジオは、社員同士のつながりを再構築し、組織力を高める効果があるとして注目されています。本記事では、社内ラジオの基本やメリット、導入事例、始め方、そして成功のコツまで、分かりやすく解説します。

社内ラジオの導入効果と活用成功事例|おすすめツールで始める実践ガイド

社内ラジオとは?

社内ラジオとは、企業が社員向けに配信する音声コンテンツ、いわば「社内報の音声版」ともいえる施策です。ポッドキャストの技術を活用し、社員だけが聴ける「クローズドな番組」として運用されるのが一般的です。

社内ラジオは定期的に配信され、主に以下のような内容が取り上げられます。

  • 経営層からのメッセージや全社方針の説明
  • 部門責任者・社員インタビュー
  • 新制度やイベントの紹介
  • 社員からの質問・おたよりコーナー

なぜ今、社内ラジオが注目されているのか?

社内ラジオの導入効果と活用成功事例|おすすめツールで始める実践ガイド

背景にあるのは、リモートワークの浸透や拠点分散による「雑談機会の減少」や「チャット疲れ」です。Slackやメールでは伝えきれない社員の人間性を、音声というフォーマットなら自然に届けることができます。

また、社内報や社内ポータルといったテキスト中心の社内広報では、読み手のモチベーションや理解度にバラつきが出ることもありました。社内ラジオなら、社員は通勤中・作業中などに“ながら聴き”できるため、情報への接触率が高まり、経営メッセージや企業文化が自然と浸透していきます。

社内ラジオの効果とメリット

社内ラジオは、単なる情報共有手段にとどまりません。企業文化の醸成や、社員同士のつながりを育むコミュニケーションツールとして高い効果を発揮します。以下に、導入によって得られる具体的な効果とメリットを紹介します。

①エンゲージメント向上とチームの一体感

経営者やリーダーのメッセージを“生の声”で伝えることで、会社の方針や価値観がよりリアルに、そして情感を伴って社員に届けることができあmす。

  • 書面やメールでは伝わりづらい、リーダーの熱意が伝わる
  • 組織の目的やビジョンへの共感が生まれる
  • トップと社員の心理的距離が縮まる

上記のような効果が、従業員の「自分ごと化」を促進し、エンゲージメントを高めます。

②部門間・世代間の壁を越える共感の創出

ラジオを通じて社員の人柄や価値観が垣間見えることで、職種や世代を越えた理解と信頼が育まれます。

  • 普段話す機会のない社員の素顔が伝わる
  • 雑談の代替手段として気軽な情報共有が可能
  • 多様性を受け入れる組織文化の醸成に貢献

特にリモートワーク環境下では、この「人となりの可視化」が重要な役割を果たします。

③情報伝達の効率化と記憶定着率の向上

テキストと違い、音声は“ながら聴き”が可能です。移動中や作業中でも聴けるため、情報の接触機会が増え、重要な内容が自然と定着しやすくなります。

  • 通勤中・ランチ中に番組にアクセスできる
  • 「話し言葉」のほうが記憶に残りやすい
  • 社内報や資料よりも気軽に聴くことができる

忙しい社員にとって、聴くだけで情報が得られる仕組みは大きな利点です。

このように、社内ラジオは「伝える」だけでなく、「つなげる」「共感を生む」メディアとして、企業内コミュニケーションを根本からアップデートする可能性を秘めています。

社内ラジオの導入・活用事例

社内ラジオの導入効果と活用成功事例|おすすめツールで始める実践ガイド_収録風景

オトナル社内ラジオの収録風景

ここでは、実際に社内ラジオを導入・活用している企業の事例を紹介します。各社が抱えていた課題と、それをどう乗り越えたかを通じて、自社に応用できるヒントを見つけてみてください。

【エバラ食品工業株式会社】:会社や部署・同僚への理解度向上につなげる『エバラジオ』

社内ラジオ事例_【エバラ食品工業株式会社】

引用元:https://www.ebarafoods.com/

エバラ食品工業がイントラネットを通じてPCやスマートフォン向けに配信している社内向け音声コンテンツ『エバラジオ』。従業員が番組に多数登場する企画制作体制が特徴です。これまでにグループ全体の25%の従業員が番組に参加しています。(2024年5月時点)

  • 目的:会社・部署・同僚への理解度向上、組織の一体化
  • 工夫点:シーズンごとに社長や役員も出演する他、様々な企画で多くの従業員が参加できる機会を創出
  • 効果:約7割の従業員が「会社や他部署・同僚への理解が深まった」と回答

参照:広報会議「エバラ食品工業の「社内ラジオ」予定調和なしのリアルさで関心喚起」

【住友ゴム工業株式会社】新入社員のエンゲージメント強化

コロナ禍で、「新入社員が先輩と接点を持ちにくい」という課題を解決するため、先輩・後輩同士のトークをラジオ形式で配信。実際のエピソードや日常の話題を通じて、企業文化への理解を深める設計に。

  • 目的:オンボーディングと離職率の改善
  • 工夫点:配属前の不安解消に特化したラジオ回を制作
  • 効果:新入社員から「会社をより身近に感じた」との声多数

参照:住友ゴム工業様-社内ラジオ導入背景と結果

【三菱マテリアル株式会社】社長自らが司会を務め、社内ラジオで理念浸透を図る

社内ラジオ事例_【三菱マテリアル株式会社】

引用元:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/

三菱マテリアルでは、2021年10月から社内ラジオをスタート。社長自らがパーソナリティを務める形式で、毎月1回、約20分間の番組をアプリを通じて配信しています。

  • 目的:企業理念やミッションの浸透、現場の距離感を縮める
  • 工夫点:地方勤務の新入社員をゲストとして招き、社長とのコミュニケーション機会を創出
  • 効果:企業理念「私たちの目指す姿」の認知度が4割以下から8割以上にまで大幅に向上

参照:日経ビジネス「三菱マテリアル、社内ラジオで理念浸透 司会は社長でゲストは新人」

【株式会社パネイル】経営者の想いを音声で届ける『パネラジ』

社内報では伝わりづらい経営者の考えや価値観を、社長自らがパーソナリティを務める社内ラジオ『パネラジ』で発信。社員から匿名で質問を募集し、それに答える形で番組を構成することで、心理的安全性と双方向性を両立しています。

  • 目的:トップダウンのメッセージ伝達をフラットに
  • 工夫点:おたより形式による社員参加型コンテンツ
  • 効果:経営層との距離感が縮まり、理解と共感が生まれた

参照:『パネラジ(社内ラジオ)』で社内コミュニケーション活性化

【株式会社Magic Moment】バーチャル空間「Gather」で自然に聴ける社内ラジオ

テキストチャット中心の文化では補えない“気配の共有”を目的に、バーチャルオフィスGather内で社内ラジオを配信。聴きたいときに自然と耳に入る環境設計により、社員が“参加しやすい社内文化”としてラジオが根付いています。

  • 目的:オンライン環境下での気軽なつながりづくり
  • 工夫点:バーチャルオフィスとラジオの融合
  • 効果:共通話題が生まれ、チーム間の壁がやわらぐ

参照:【前編】社内ラジオはいいぞ! - gatherを活用した事例

 

社内ラジオの始め方・導入ステップ

社内ラジオ収録_使用するマイクとヘッドフォン

社内ラジオは、専門的な知識や高価な設備がなくても始められる施策です。ここでは、社内ラジオをスムーズに導入・運用していくための4つのステップを紹介します。

STEP1:目的とターゲットを明確にする

まず大切なのは、「誰に、何を、なぜ伝えたいのか」を明確にすることです。以下のように目的を整理すると、番組の方向性が見えてきます。

  • 経営理念やビジョンを社内に浸透させたい
  • 拠点や部署間の連携を強めたい
  • 新入社員の早期定着やオンボーディングを強化したい
  • 社員のエンゲージメントやモチベーションを高めたい

目的が明確になることで、番組の構成や出演者選定、トーン&マナーの設計がスムーズに進みます。

STEP2:コンテンツ企画と出演者を決める

社内ラジオは、堅苦しいものよりも、カジュアルな雰囲気が好まれます。以下のようなコンテンツを組み合わせると、番組のバリエーションが生まれます。

  • 経営者や部門責任者からのメッセージ
  • 社員インタビュー(新入社員やロールモデルなど)
  • イベントや新制度の紹介
  • 社員からの質問や「おたより」紹介

番組パーソナリティを誰が務めるかも重要です。最初は役員や広報がホストを務め、徐々に現場のメンバーに広げていく形もおすすめです。

STEP3:収録・編集環境を整える

社内ラジオは、以下のような最低限の設備でも高品質な番組制作が可能です。

  • 録音端末:スマートフォン or ノートPC
  • マイク:USBマイクやピンマイク(1,000〜5,000円程度)
  • 録音場所:会議室や静かな部屋(雑音対策のためカーテンや本棚の活用も有効)

また、リモートでの収録にはZoomやGoogle Meetを使い、音声ファイルを抽出すれば対応できます。編集にはGarageBand(Mac)やAudacity(Win/Mac両対応)などの無料ツールが便利です。

BGMを効果的に利用する

社内ラジオがより聴きやすくなるには、冒頭と末尾に音楽を挿入するなど、コンテンツとしての面白さを演出することが重要です。

編集には、DAW(音声編集ソフト)を使用します。Adobe AuditionやMac標準搭載のGarageBandなどが代表的です。

また、音楽を使用する際は、著作権と利用料に注意が必要です。法人利用の場合は、著作権の問題が起きにくいAudiostockやArtlistのような買い切り音源の利用がおすすめです。これにより、高クオリティな音源を安心して利用することができます。

プロによる制作支援も選択肢に

「収録や編集に自信がない」「よりクオリティの高い番組を作りたい」「社員の負担を減らしたい」といった場合は、プロの制作サービスに依頼するのも有効な手段です。

ブランドのためのポッドキャスト制作・配信支援ソリューション

オトナルでは、企業のポッドキャスト番組制作サービスを提供しており、企画から収録、編集まで一貫してサポートが可能です。専門知識を持ったプロが担当することで、ハイクオリティな社内ラジオを手間なく実現し、聴取満足度の向上や継続的な運用に貢献します。

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STEP4:配信ツールを選ぶ

録音した音声はどのように届けるか? ここで重要なのが「社員しか聴けない」仕組みの整備です。

  • 社内ポータルサイトでの限定公開
  • Google Drive、Dropboxなどでのリンク共有
  • RSS配信+パスワード制限付きのポッドキャスト運用

中でも、Omny Studioのような、有料の企業向けポッドキャストCMSを使えば、RSS配信や番組の一括管理、番組アナリティクスまで対応でき、非常に便利です。

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社内ラジオを成功させる運用ポイント

社内ラジオは「続ける」ことが難しい施策です。運用中に継続が困難にならないように、以下のポイントを意識した設計が不可欠です。

継続のためのルール設計と役割分担

定期的に配信を続けるには、無理のない更新頻度と、関係者の役割分担が重要です。

  • 配信頻度の目安:月1回 or 隔週など現場の負担と両立できるペース
  • 台本作成・収録・編集・公開の分業体制を整える
  • 社内WikiやSlackで進行スケジュールを可視化する

ルールが整っていれば、属人化せずに継続運用が可能になります。

社員参加型コンテンツで“自分ごと化”を促進

発信側の一方通行だけでは、徐々に飽きられてしまいます。社員が番組に関わる仕掛けを用意することで、リスナーから“当事者”へと意識が変わります。

  • おたより投稿フォームを設置し、匿名でも質問・話題提供ができるように
  • 番組内で社員の名前やエピソードを紹介し、聴取モチベーションを向上
  • 部署ごとに持ち回りでゲスト出演する「月替わりラジオ」などもおすすめ

効果測定とフィードバックの仕組み

「効果があるのか分からない」状態を防ぐため、定期的な評価と改善が必要です。

  • 再生数やユニークリスナー数を毎回確認
  • 配信後に簡易アンケートを実施(例:Slack投票)
  • 「役に立った内容」「もっと聴きたいテーマ」など自由回答も促す

フィードバックは番組内容に反映し、改善サイクルを意識的に回しましょう。

社内ラジオの運用をもっと手軽に、効果的に

社内ラジオの企画・制作から配信までを円滑に進めたい担当者の方は、おそらく多いはず。
オトナルでは、ポッドキャスト配信プラットフォーム「Omny Studio」の導入支援を提供しています。このツールを活用することで、音声コンテンツの公開・管理・分析がより簡単に行えるようになります。

【媒体資料】企業ポッドキャスト配信システム『Omny Studio(オムニスタジオ)』/資料DL
Omny Studioについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページより詳細資料をダウンロードください。

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まとめ|社内ラジオ=企業文化の資産

社内ラジオは、単なる情報共有手段にとどまりません。経営層の声、社員の個性、組織の文化を音声で可視化することで、社内の信頼関係やエンゲージメントを深める、新しいコミュニケーション資産となります。

特別な機材やスキルがなくても、目的とコンテンツ、少しの工夫さえあれば、どの企業でもすぐにスタートできます。小さく始めて、大きく育てる──それが社内ラジオの魅力です。

「組織のつながりを強くしたい」「経営の想いをもっと社員に届けたい」と感じたら、社内ラジオの導入を検討する価値は十分にあります。

社内ラジオの有用性については、以下で音声解説しています。ぜひお聴きください。

#92 マネジメント層のための「社内ラジオ」のススメ。組織が強くなる"声の社内報"の効果

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オトナルでは今回ご紹介した社内ラジオの制作運用の他、デジタル音声広告の運用もサポートしています。『Spotify音声広告』『ゲーム内音声広告「GainAds」』『YouTubeオーディオ広告』など様々な広告出稿可能な媒体を揃えており、現在も媒体の拡大を進めています。デジタル音声広告に興味がある方、新たな広告戦略をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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