Airpodsなどのワイヤレスイヤホンやスマートスピーカーの普及が進み、音楽やポッドキャストなど多くの人が何か作業をしていても耳からのコンテンツに触れる機会が増えています
デバイスの技術の進歩に連動して、音声メディアや音声コンテンツのリスナーも増加する傾向にあり、音声メディアや音楽プラットフォームの発展に伴い、デジタル音声広告の市場がにわかに盛り上がりを見せています。
米IABの調査では、2023年度のデジタル音声広告の市場規模は、媒体側の売上で約1兆850億円と毎年2桁成長を続けており、音声広告は世界の広告市場において注目を集めるトピックの一つでもあります。
そのデジタル音声広告市場において、音声メディアとしておさえておきたいのがSpotify広告です。
この記事では、そんな音声広告市場を牽引するサービスであるSpotifyとその広告についてご紹介します。
Spotify(スポティファイ)とは?
Spotifyとは、様々なアーティストによる音楽やポッドキャストを、スマートフォンやパソコンをはじめとし、テレビや車、スピーカーなど様々なデバイスで聞くことができ、世界中で広く使われている音楽ストリーミングサービスです。2021年3月時点で7000 万以上もの音楽やコンテンツが揃っています。
Spotifyでは、聴きたい音楽を検索したり、Spotifyからおすすめされた音楽を聴いたり、友達やアーティストが聴いている音楽を知ることによるSNS要素や、自分好みのプレイリストを作ったりと様々な楽しみ方があります。
Spotifyは2024年現在180以上の国と地域に展開されており、その月間アクティブユーザーの総数は2024年には5.7億人を超えており、日本には約1450万人のユーザーがいるとされています。またSpotifyの料金プランは、いくつかの機能が制限され無料で楽しめるフリープランと、サブスクリプション課金制ですべての機能を制限なく楽しめるプレミアムプランに分かれています。プレミアムプランの利用者は2.6億人でそのほかは広告が付く無料プランの会員となります。
また、2019~2020年の2年でSpotifyがポッドキャスト関連スタートアップを5社を買収したり、過去には世界最大級のポッドキャスト番組を運用するジョー・ローガンと独占契約を結んでいたりと、ポッドキャストにも力を入れています。※現在は契約を解除しています。
2023年には新しいモバイル版インターフェースが導入され、ポッドキャストの発見とユーザー体験が向上しました。また、「Spotify for Podcasters」の再導入を通じて、ビデオポッドキャストやインタラクティブエピソードなどの機能を提供し、クリエイターがコンテンツを効果的に管理できるよう支援しています。さらに、「Spotify Audience Network」を拡大し、広告収入の機会を増やしています。
Spotify(スポティファイ)ユーザーの特徴
日本のSpotifyユーザーは、24歳以下が30%、25~44歳が35%、45歳以上が35%となっています。広告媒体として見た際には若年層、青年層をメインに幅広い年代層にリーチできるメディアであるということができます。
87%がスマートフォンで聴取されており、日本ではスマートフォン世代が中心となって利用が拡大されていることが予想されます。Spotifyの男女比は女性が51%、男性が49%と女性となっています。
またSpotifyユーザーの特徴として、1日あたりの利用時間が平均で144分と長いことがあげられます。
このほか、日本ユーザーの特徴として、通勤・通学中やくつろぎ中、家事・雑用中などいつでもどこでも日常の様々な状況で楽しんでいることが上げられます。
他にも、Spotifyユーザーと非Spotifyユーザーを比較した調査では、Spotifyユーザーの方が非Spotifyユーザーに比べて映画館やドライブ、外食や音楽イベントなどアクティブな行動が多い傾向にあるのも興味深い点です。
\サービスの平均利用時間が2時間も超えるSpotify/
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Spotify(スポティファイ)広告とは?
Spotifyでは、主に枠を一定期間の配信分を買い取る純広告と、データに基づいてリアルタイムで買い付けができるプログラマティック広告があります。
プログラマティックの場合はフリークエンシーコントロールやサードパーティーデータによるターゲティング配信ができる点が特徴です。少額から出稿できますが、枠をオークション形式で確保する場合があり、確実に出稿できないことがあります。一方、純広告は一定量の広告枠をまとめて買い切り広告出稿する方法です。最低出稿額が設けられている場合がありますが、確実に広告を出稿できるのが特徴です。
Spotifyでは純広告とプログラマティック広告では多少のメニューの違いはあるものの、いずれもフリーユーザーに向けて音声、動画、ディスプレイバナーの3つの形で広告を配信することが可能です。
Spotifyの広告が特徴的なのは、スクリーンを見ているときのみ表示される動画広告やスキップが原則できない音声広告など、広告のビューアビリティが非常に高い点です。これにより、広告によるブランドメッセージをリスナーに確実に届けることができます。
それぞれの広告フォーマットについてご紹介していきます。
\話題の音声ストリーミングサービスSpotify/
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Spotify(スポティファイ)の広告フォーマット
音声広告
Spotifyの音声広告は楽曲やプレイリストを再生する際、楽曲間に最大30秒の秒数で挿入されます。 広告頻度については、1時間に数回ユーザーのユーザービリティを落とさないように最適に広告配信が行われます。
音声広告再生時はコンパニオンバナーが表示されており、外部サイトへの遷移を誘導することもできます。
Spotify音声広告の特徴1:特定のシーンにフォーカスできるプレイリストターゲティング
Spotify音声広告には、通勤・通学中や運転中など特定のシーンを想定したターゲティングが存在しています。ユーザーのその瞬間の行動や時間に合わせたメッセージを届けられるという大きな特徴があります。音楽ジャンルなどを活用したターゲティングについてはこの後詳しく解説します。
Spotify音声広告の特徴2:車載スピーカーやスマートスピーカーへの配信
また、YouTubeなどの動画広告やディスプレイ広告にできない広告配信手法として、自動車内のスピーカーやスマートスピーカーなどのコネクテッドデバイスに広告配信できることが特徴です。
たとえばSpotifyのオーディエンスターゲティングのひとつ、「in Car」では、走行中の車内のスピーカーをターゲットにして、音声広告を配信可能です。ロードサイドの店舗や自動車に関連した商品などを対象に、最適なターゲティングをすることが可能になります。
まだスマートスピーカーでの広告配信も可能で、Google Homeなどのコネクテッドデバイス端末で再生している際にも、無料プランのユーザーであれば音声広告が配信されます。
- 時間帯や年齢、地域によって細かくターゲティングが可能なため、複数のクリエイティブを用いて訴求ポイントを変えたり、ターゲット層を変えたりすることで、広告効果を高めることが可能になります。
こちらのリンクからSpotify音声広告のサンプル動画を見ることができます。
動画広告
Spotifyでは動画広告をスマートフォンとデスクトップのアプリに配信することが可能です。Spotifyの動画広告にはビデオテイクオーバーとスポンサードセッションの2種類があります。
ビデオテイクオーバー
ビデオテイクオーバーは楽曲間に再生される動画広告です。動画広告はユーザーがアプリの画面を見ている場合にのみ再生されます。動画は最大30秒の長さのものを使用することが可能です。
スポンサードセッション
スポンサードセッションの動画広告枠では最大30秒の動画広告を配信することが出来ます。スポンサードセッションの動画広告を視聴したユーザーはその後30分間広告が配信されることがありません。ユーザーの快適なアプリ利用をサポートすることで、高いエンゲージメントが期待できる広告枠となっています。
- Spotifyの動画広告は高いビューアビリティを持ち、YouTubeやその他動画プラットフォームの広告に比べて動画完全視聴完了数(CPCV)が非常に高いのが特徴です。
こちらのURLからはSpotify動画広告のサンプル動画を見ることができます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告が配信される枠はいくつか種類があります。
スマートフォンとデスクトップで配信される大型ウェルカムバナーのオーバーレイ、デスクトップとweb版アプリでのみ30秒間表示されるリーダーボード、デスクトップでのみファーストビュー上部に配信されるホームページテイクオーバーです。
サイズや表示時間などが異なるため、都度適切なディスプレイ広告を選び配信することができます。
\多種多様な広告を提供するSpotify/
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Spotify(スポティファイ)広告の独自ターゲティング
Spotifyのプログラマティック広告では年齢・性別のターゲティングだけでなく、音楽コンテンツを配信するSpotifyならではのターゲティングをすることができます。
ユーザーの聴取行動に基づいてリアルタイムにできるターゲティングとして、プレイリストターゲティングと音楽ジャンルターゲティングがあります。
プレイリストターゲティングでは、日常の活動や習慣、気分や季節的なイベントなどに合わせて音楽を楽しんでいるユーザーにリーチが可能です。例えば、通勤中やディナー、ワークアウトなどといったプレイリストがあります。
音楽ジャンルターゲティングは、ユーザーが特定のジャンルの音楽を聴いた直後に広告メッセージを配信することができます。ロックやクラシック、キッズなど様々なジャンルに分けられています。
プレイリストターゲティングでは、ワークアウトやヨガのプレイリストを聴いているユーザーにスポーツ用品の広告配信をしたり、音楽ジャンルターゲティングでは商品に直接的に関連性がなくても音楽ジャンルから人物像や生活スタイルを予測をし参考にすることができます。
\独自ターゲティングで消費者にリーチする!/
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Spotify(スポティファイ)音声広告の効果
Nielsenにより行われたSpotify音声広告の分析調査によると、音声広告は通常のディスプレイ広告に比べてブランド想起が24%アップ、広告理解が28%アップし、関心・購買意欲は2倍も高まることがわかっています。
またラジオやストリーミングサービス全体で、音声広告はディスプレイ広告よりもリスナーが広告自体を楽しむ可能性が高いことがわかっていて、音声広告が他の広告と比べて人々の生活に入り込みやすいと言えます。
また、データをかけ合わせて配信することができるSpotifyの広告は瞬間ごとのモーメントのターゲティングやDCO(Dynamic Creative Optimazation:広告クリエイティブ最適化)とも相性が良いのが特徴です。
また位置情報ターゲティングとも相性が良く、過去の位置情報の行動履歴によるターゲティングなど、広告のプランニングしだいで最適な広告出稿によるプロモーションを実現することができます。
\音声広告で高い効果を発揮する!/
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Spotify広告への配信事例と音声クリエイティブ
資生堂ジャパン株式会社
資生堂は「ファンデ美容液」の認知拡大を目的に、楽曲CMを制作しました。このCMでは、音声広告を活用し若年層へのアプローチを強化しています。
ジャズを基にしたテイストで大人らしさを演出しつつ、全年代に親しみやすいクリエイティブを実現しました。新しいベースメイクの魅力を効果的に伝える手段となっています。
ファンデ美容液 楽曲CM
株式会社 明治
定年後の夫婦の日常をVlog風に表現した音声クリエイティブ。朝の食卓の「音」を入れることで、リスナーが実際に「明治ブルガリアのむヨーグルト」のある生活をイメージしやすいよう工夫しました。音声を通して、生活者に商品とのタッチポイントをうまく創出できた好事例。
LB81 無添加プレーン編
そのほかの音源クリエイティブは以下から確認できます。
明治ブルガリアのむヨーグルト(株式会社 明治様)のデジタル音声広告・音源クリエイティブ事例
株式会社ヤマハミュージックジャパン
会社からの帰宅からの夜のリラックスする時間を描いた本CM。歩く音、ドアを開ける音、料理している音など、何気ない日常の音をリズミカルなビートに乗せるという、ヤマハのイメージを活かしたクリエイティブに落とし込みました。
楽器を始めてみたい、しばらくやっていない方に向けての訴求を実現しています。
音レントリズム編
そのほかの音源クリエイティブは以下から確認できます。
音レント(株式会社ヤマハミュージックジャパン様)のデジタル音声広告・音源クリエイティブ事例
アドビ株式会社
この音声CMでは、上司と部下の会話を通じて「クッキーレス問題」の課題と解決策を紹介します。対話形式でのCM展開により、リスナーからの解決策に対する関心を高められる構成となっています。マーケターにとって重要なテーマを効果的に訴求しています。
Adobe Experience Cloud クッキーレス編
そのほかの音源クリエイティブは以下から確認できます。
Adobe Experience Cloud(アドビ株式会社)のデジタル音声広告・音源クリエイティブ事例
\音声クリエイティブでユーザーの心に響く!/
そのほか音声クリエティブを以下からご覧いただけます。
音声クリエイティブを確認する
Spotify広告の出稿は公式認定パートナー「Spotify Advertising PARTNER」へ
Spotifyは、公式の認定パートナープログラム「Spotify Advertising PARTNER」を設けています。Spotifyのサービスや広告商品を活用し、広告主のキャンペーンに対しての貢献度が高いと評価された広告代理店や広告関連企業が認定を受けます。認定パートナーには、Spotify広告枠の予約型販売権の提供をはじめ、デジタル音声広告・動画広告といったSpotifyならではのユニークな広告枠を活用したマーケティングソリューションの開発や調査プロジェクトの合同実施も行われます。
現在、日本国内でパートナー認定されている企業は大手代理店を中心に15社です。デジタル音声広告代理店のオトナルは、前身の「Spotify for Brands PARTNER」プログラムから認定を受けており、その販売実績や広告枠取り扱い量がSpotifyから認められています。
\Spotify for Brands PARTNERのオトナルと一緒にSpotify広告について考えてみませんか?/
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さらに詳しく知りたい方へ
いかがでしたでしょうか。本記事ではSpotifyと特徴的なSpotifyの広告についてご紹介しました。
Spotifyのようなストリーミングサービス、オンラインラジオやポッドキャストなどを筆頭に、新しいサービスや音声メディアの配信者が増えたりと日々日本の音声市場が成長しています。
オトナルではデータをかけ合わせたプログラマティック、Spotify特有のターゲティングを活かした純広告ともに最適な提案とプランニングを行っています。
また、今回ご紹介したSpotifyだけでなく、様々な広告出稿可能な媒体を揃えており、現在も媒体の拡大を進めています。
Spotifyへの広告出稿をお考えの方は『Spotify音声広告配信』から資料ダウンロードいただけます。
音声広告の出稿にご興味がある方はデジタル音声広告媒体資料一覧からご覧ください。