AI生成による故ジョージ・カーリンの特番制作者に著作権侵害訴訟。生成AIへの懸念広がる


AIの技術がますます進化する中、その範囲はエンターテインメント業界にも及んでおり、しばしば議論を巻き起こしています。テクノロジーに焦点を当てた報道が特徴のオンラインメディア「The Verge」は、メディア企業Dudesyが生成AIを活用して、故ジョージ・カーリン氏の特番を制作・公開したことに対し、遺族の怒りを買う事態になったことを報じています。

AI生成による故ジョージ・カーリンの特番制作者に著作権侵害訴訟。生成AIへの懸念広がる

引用元:https://www.youtube.com/@Dudesy

故人の特番の制作企業に対し遺族が著作権侵害訴訟を起こす

ロサンゼルスの連邦裁判所に提出された訴状によれば、ジョージ・カーリン氏の遺族はDudesyに対し著作権侵害訴訟を起こしたということです。

Dudesyが公開したこの特番は「ジョージ・カーリン: I'm Glad I'm Dead(死んでよかった)」と題され、生成AIを用いてカーリンの声や芸風を模倣した1時間のYouTube番組を制作しているということです。この特番はDudesyポッドキャストのYouTubeチャンネルで公開されています。

遺族は特番の即時削除と損害賠償を要求

遺族は、捏造された特番の即時削除と破棄を求めるとともに、損害賠償も要求しています。彼らは、この特番がカーリンの評判を傷つけ、彼の作品の価値を損なうものであると主張しています。

Dudesyには過去にも同様の訴訟騒動が

Dudesyの番組については、昨年4月にNFLの元スター選手トム・ブレイディが、彼の肖像を使い同社が作成したAI生成コメディ番組に同様の訴訟を起こす発言をしています。その後、該当の動画はDubesyのYouTube番組から削除されました。このような事件はAI技術の進化がもたらす新たな法的・倫理的問題に対処する必要性を浮き彫りにしているといえるでしょう。

エンターテインメント業界では、俳優やアーティストの権利を保護するための規制や法律が議論されていますが、AI技術の発展にともない、これらの議論はますます重要となっていくといえそうです。

「ジョージ・カーリン」とは

ジョージ・カーリンは20世紀後半から21世紀初頭にかけて活躍したアメリカのコメディアンで、斬新なスタイルと社会批判で知られています。彼の漫才は政治、宗教、言語など幅広いテーマを風刺し、特に "Seven Words You Can Never Say on Television" の漫才は世の中に大きな影響を与えました。彼は2008年に亡くなりましたが、その多くの作品は今も多くの人々に愛されています。

参照/引用元:Creators of ‘AI-generated’ George Carlin special sued by late comedian’s estate


AMI(エイミー)

日本でも数年前に美空ひばりさんのAI再現とかあったなぁ。

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