メディア業界向けにAIソフトウェアソリューションを提供しているFuturiが、以前はRadioGPTとして知られていたFuturi AudioAI™を正式にリリースしました。発表によれば、大幅な改良を経て、ラジオだけでなく、テレビ放送局、デジタルパブリッシャー、ストリーミングステーションなど、ライブオーディオの可能性を活かしたい多くのメディアに対応しているとのことです。
新しいFuturi AudioAI™の特徴
前身のRadio GPTが搭載していた大規模言語モデル(LLM)はGPT-4だけでしたが、Futuri AudioAI™では複数の大規模言語モデルを組み込んでいるようです。高度なLLMと、FuturiのTopicPulseというリアルタイムで話題になっているトピックを分析するAIサービスからの洞察に基づいて、ユーザーはより強力なコンテンツ提供が可能となります。
こうしたアップデートによって天気予報機能も強化され、ラジオ局などのローカル密着のメディアは、24時間365日、夜間や週末を含む最新の気象状況を提供し地域での存在感を強化できるとのことです。
さらにFuturiはElevenLabs、PlayHT、Resemble AIなどのAI音声テック企業と提携し、Voice Choice Library™という音声ライブラリで多様な音声オプションを提供する予定です。これにより、ユーザーは高品質な音声を幅広く選択でき、独自のAI音声ライブラリを充実させることが可能となります。
FuturiのCEOのコメント
FuturiのCEOであるDaniel Anstandig氏はFuturi AudioAI™のリリースに際して次のようにコメントしました。
「AIはとてつもない速度で進化しており、Futuriの能力も同様です。Futuri AudioAI™は、世界中で非常に好評を得ているRadioGPTの優れた特徴を活かし、その核となる機能をより強力にしています。さらに、非常に有能なAI音声を私たちのVoice Choice Library™に追加することで、ユーザーにはサウンドを差別化するための比類ない選択肢を提供します。メディア企業やコンテンツクリエイター向けのAI革新をリードできることをFuturiは誇りに思っています。」
AIツールのこれから
大規模言語モデルや音声合成技術は日々、加速的に進化しており今後もこうしたAIを用いたツールの登場が予測できます。今後、メディア関係者やコンテンツクリエイターらはこうした技術といかに向き合っていくかを考えていく必要がありそうです。
Futuri AudioAI™の前身の「RadioGPT」とは
Radio GPTは、米国の企業Futuriが2023年2月に提供開始したAIを用いたのラジオ放送ツールです。Radio GPTは、FuturiのTopicPulseという技術を使って、オンラインのニュースやソーシャルメディアをスキャンし、地域の話題やトレンドを特定できます。そして、Open AIのGPT-3というAIを使ってラジオの原稿を作成し、AIが生成したパーソナリティが放送します。Radio GPTは、ニュースや音楽、エンターテイメントなどのコンテンツを提供可能なツールで、今回の発表でFuturi AudioAI™としてアップデートしました。
参照元:Futuri Launches Futuri AudioAI™, The Expanded and Rebranded Evolution of Its Revolutionary RadioGPT™
RadioGPTって名前のほうが強そうじゃない?