英国と米国などでポッドキャストプラットフォームを提供する、Audioboom Group PLCが、2023年度の取引状況を発表しました。業界に停滞の兆しが若干見られるなか、同社は堅調に利益を伸ばしている模様です。
2023年第4四半期におけるAudioboomの収益は約1,920万米ドルに達し、前四半期比で37%の増加を示しました。また、同四半期の調整後EBITDA利益は約20万米ドルとなり、キャッシュフローも前期末比で70万米ドル増加しているとのことです。Audioboomによれば、新しい営業部門の設置、クリエイティブネットワークとの新たな提携、新ツールの導入などが功を奏したようです。
陰りが見える業界トレンドに抗う成長
Appleポッドキャストの自動ダウンロード機能の削除などにより、ポッドキャスト業界全体でみるとダウンロード数が10%以上減少している中ですが、Audioboomのダウンロード数の減少率はわずか0.75%に留まったとのことです。そして Audioboomは2024年に収益の更なる向上と調整後EBITDA利益の回復を予測しています。4700万米ドル以上の収益分が既に契約されてているとのことで、同社のCEOのStuart Lastは、2024年が記録的な年になることを期待していると述べています。
ダウンロード数によらない指標にも注目
Appleによる過去エピソードの自動ダウンロード停止は、昨年パブリッシャーに大きな衝撃をあたえましたが、その裏でこのように成長している企業があるのも事実です。今後ポッドキャスト業界を巡っては、ダウンロード数といった数字に惑わされるのではなく、リスナーや広告主が感じる価値などを定量化した指標を重要視していく必要があるのかもしれません。
Audioboomとは
AudioBoomは、英国と米国などでポッドキャストのホスティングと配信、分析などを行うプラットフォームを提供しています。ユーザーは簡単にポッドキャストをアップロードし、広告収益を得ることができます。AudioBoomのプラットフォームは、 BBCやNBC Sports、Yahoo !、Cumulus Media、Westwood Oneなどの企業に使用されています。同社は2014 年に Audioboom Group Limitedとしてロンドン証券取引所に上場しました。
参照元:2023 Trading Update Q4 return to revenue growth, EBITDA profitability and cash generation
いちユーザー目線だと、appleの自動ダウンロードはなくなって良かったことしかないな。