米国の広告専門のニュースメディアAdweekは、2024年のポッドキャスト利用傾向を分析し、「ポッドキャストが音声中心のメディアから動画形式へと変化している」との見方を示しました。
2024 年の米国大統領選が大きな要因に
2024年の米国大統領選におけるトランプ氏の勝因のひとつとして、ポッドキャストへの取り組みが注目されています。注目度の高さが、ポッドキャストを聴覚メディアから視覚メディアへの変化を加速させたと考えられています。
例えば、人気ポッドキャスト番組『The Joe Rogan Experience』は、2024年1月にはFacebookとYouTubeで約1億7500万分の視聴時間を記録していましたが、10月には12億分以上に急増しました。この増加は、トランプ氏と副大統領候補J・D・ヴァンス氏をゲストに迎えたためです。この他にも『Pod Save America』、『The Charlie Kirk Show』、『The Tucker Carlson Show』などの番組で選挙関連のコンテンツが要因でビデオポッドキャストの視聴が増加しました。
今後もビデオポッドキャストは拡大する見込み
Spotifyもビデオポッドキャストを積極的に紹介しており、2024年11月にはビデオを公開するクリエイターの数が2023年と比較して約50%増加しまた模様です。現在、Spotifyには30万以上のビデオポッドキャスト番組があり、2023年6月の10万番組から大幅に増加しています。
今後もビデオポッドキャストはさらに成長する可能性があります。クリエイターや広告主はこの動向に注目し続ける必要があるといえるでしょう。
ビデオポッドキャストとは
ビデオポッドキャストは、音声コンテンツに映像要素を加えた形式のポッドキャストです。動画配信プラットフォームやポッドキャスト専用アプリで視聴・聴取可能で、トーク番組やインタビュー、教育コンテンツなどが主なジャンルです。音声のみのポッドキャストと異なり、表情やジェスチャー、ビジュアルを通じて視覚的な情報を提供できるため、臨場感や理解度が向上します。リスナーは、音声のみで利用したい場合も映像を無視して楽しむことが可能で、多様な楽しみ方が魅力です。
参照元:Podcasts Are Increasingly a Visual Medium
ビデオ配信でやれることは増えそうだけど、ビデオを作る力のないクリエイターには逆風かもね。