
「サウンドロゴ」とは、企業やブランドの認知度を高めるために使用される短い音声のシンボルです。多くの有名企業がサウンドロゴを取り入れたマーケティング活動を行っており、マーケティング手法の一つとして注目を集めています。
本記事では、企業ブランディングや宣伝に効果的なサウンドロゴを一覧化。概要からメリット、数多くの活用事例を紹介していきます。
サウンドロゴとは
サウンドロゴは、企業名や商品名、ブランドなどを効果的にアピールする際に使われます。一般的には、テレビCMや動画広告、ラジオCM(音声広告)の冒頭や終了部分に挿入され、メロディに合わせて企業名や商品名が歌われている形が多くみられます。
これは、テキストやイラストで構成される企業ロゴの音バージョンともいえるでしょう。
サウンドロゴとジングルとの違い
ジングルとは、主に場面転換やコーナーの切り替え時に挿入される短い音楽や効果音を指します。
企業やブランドの認知度向上など目的としているサウンドロゴに対し、ジングルは場面転換を周知するために用いられます。
サウンドロゴのメリット
サウンドロゴを使用するメリットは以下の3つが挙げられます。
- 企業名・商品名の強い印象づけができる
- 商標登録が可能
- 音を通じてブランディングができる
1.企業名・商品名の強い印象づけができる
人は視覚よりも聴覚の方が、一度に多くの情報を無意識に取り入れるといわれています。だからこそ、耳に心地よいサウンドロゴは、視覚的なロゴよりも強く記憶に残ります。

引用元:サウンドパワー わたしたちは、いつのまにか「音」に誘導されている!?
CMやYouTube広告の冒頭に3〜5秒のサウンドロゴがあるだけで、視聴者の印象に残りやすくなります。ブランド名を単調に呼びかけるよりも、印象的なメロディやフレーズを織り交ぜたサウンドロゴの方が、長く記憶に定着しやすいのです。
2.商標登録が可能
サウンドロゴを使用する場合、著作権と商標権が発生します。
日本では2015年から「音商標」の登録が可能になり、サウンドロゴも正式に商標として保護されるようになりました。これは、視覚的なロゴやキャッチコピーと同じように、音も“知的財産”としての価値を持つことを意味しています。つまり、独自に制作したサウンドロゴは、自社のブランディング資産として利活用できます。
参考:特許庁音商標紹介ページ
サウンドロゴの商標については、ポッドキャスト番組『オトマーケ』でも解説していますので、是非お聴きください。
3.音を通じてブランディングができる
カフェで流れる心地よいBGMがそのカフェの印象を左右するように、サウンドロゴも「この会社は信頼できそう」「親しみやすい」といった印象を形成します。文字や映像だけでは伝えきれない「空気感」や「温度」とともに、どのような企業やサービスなのかを消費者に印象づけることができるのです。
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サウンドロゴの活用事例18選
サウンドロゴを実際に使用している18の企業を紹介します。企業や商品、店舗がサウンドロゴとして用いている事例を豊富に紹介します。
・エステー
・味の素
・TBSグループ
・テレビ東京
・永谷園
・日産
・Netflix(ネットフリックス)
・フォルクスワーゲン
・明治
・リクルート
・伯方の塩
・メルカリ
・セブン-イレブン
・マクドナルド
・アパマンショップ
【企業名】事例1.カゴメ
カゴメは、トマト製品や野菜ジュースで知られる食品メーカーです。そのサウンドロゴは、明るく軽快なメロディに乗せて「カゴメ、カゴメ~♪」と繰り返されるシンプルで耳に残るフレーズが特徴です。このリズミカルなフレーズは、長年のCMで親しまれており、世代を問わず印象に残るブランド認知に貢献しています。
【企業名】事例2.エステー
「消臭力」や「ムシューダ」などの高いシェアを誇る商品を展開する、日本の大手日用品メーカーのエステー。エステーのサウンドロゴは、ひよこのさえずりと共に企業名が訴求されています。
なお、エステーは2015年に、このサウンドロゴを商標化しました。CMのロゴの動画と、サウンドロゴとがそれぞれ“動き商標”と“音商標”として認定されています。
参考:エステー株式会社 CMのロゴの動画とサウンドロゴが特許庁の「新しいタイプの商標」に認定
【企業名】事例3.味の素
うま味調味料の「味の素」や「ほんだし」、「Cook Do」などを発売している食品メーカーの味の素。1999年から「あ・じ・の・も・と」という歌詞とメロディからなるサウンドロゴを使用しています。コーポレートブランドの「AJINOMOTO」という文字と合わせて、ブランドイメージの浸透に活用されています。
味の素も2015年に、このサウンドロゴを商標化しました。
参考:味の素(株)のサウンドロゴが新しいタイプの商標(音商標)として登録
【企業名】事例4.TBSグループ
TBSグループは、TBSホールディングスを中心とした、テレビ・ラジオ・映画・イベント事業を展開する総合メディアグループです。「最高の“時”が始まる音」をコンセプトに、具体的な「TBS」という発音を含まず、印象的な6音のメロディで構成されています。これは未来へ向かう意志を表現しており、多様なメディアで活用されています。
【企業名】事例5.テレビ東京
テレビ東京は、経済ニュースやアニメ番組が強いテレビ局です。テレビ東京のサウンドロゴは、その愛称である「テレ東」というシンプルな呼びかけと、それに続く親しみやすいメロディが特徴です。TBSグループとは異なり、局名を明瞭に発することで、視聴者に直接的にブランドを印象づけます。
参考:理念・ブランドについて : 会社情報 : 株式会社テレビ東京ホールディングス
【企業名】事例6.永谷園
永谷園は、インスタント味噌汁やお茶づけ海苔など、日本の家庭向け食品を中心に展開する老舗食品メーカーです。永谷園のサウンドロゴはCM冒頭に登場します。永谷園のお茶漬け海苔パックが画面右上から登場し、振りかける動作に合わせて永谷園のロゴマークが登場します。
これに合わせて、お茶漬けを振りかけるような音声がサウンドロゴとなっています。
参考:CM|味ひとすじ 永谷園
【企業名】事例7.日産
日産は、横浜市に本社を置く自動車メーカーです。日産のサウンドロゴは、約3秒間のロゴアニメーションと共に再生され、日産のブランドイメージで視覚と聴覚で伝わってきます。
【企業名】事例8.Netflix
190以上の国・地域でサービスを展開し、ストリーミング業界をリードする世界最大級の動画配信サービス企業のNetflix。「タ・ダム(Ta-dum)」というサウンドロゴで、わずか3秒間で視聴者を物語の世界へと誘う、シンプルながらも強力なブランドアイデンティティとして確立しています。
この音は、映画やドラマの始まりを告げる「幕開けの音」として、世界中のユーザーに親しまれています。
参考:Netflixの「ダダーン」サウンドロゴ、ハンス・ジマー作曲のロングバージョンを聴こう
【企業名】事例9.フォルクスワーゲン
フォルクスワーゲンは、ドイツに本社を置く自動車メーカーで、「ビートル」や「ゴルフ」などの名車で知られています。
サウンドロゴは、ブランドのスローガン「vibrant power(活気ある力)」を音で表現し、先進性と親しみやすさを兼ね備えた印象を与えるよう設計されています。テレビやラジオの広告、車両のインフォテインメントシステムの起動音など、さまざまな場面でこのサウンドロゴは使用されており、フォルクスワーゲンのブランドアイデンティティを強化しています。
【企業名】事例10.明治
明治のサウンドロゴは、テレビCMや音声広告の冒頭に挿入される「明治!」という力強く明るい掛け声が特徴です。
CMの出演者や製品が毎回変わる中でも、このサウンドロゴは一貫して使用されています。これにより、消費者は瞬時に「明治の広告だ」と認識でき、ブランドの一貫したイメージを強く印象づける効果があります。聴く人の記憶に残りやすく、ブランドの信頼感を高める優れた事例と言えるでしょう。
参考:[科学で考えるソニックマーケティング]第19回:ソニック・ロゴ今昔。♪チョコレイトは・・・?〇〇〇?
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【企業名】事例11.リクルート
リクルートは、求人情報や人材派遣、住宅情報、旅行情報など、多岐にわたるマッチングビジネスを展開する企業です。同社のサウンドロゴは、ブランドメッセージである「まだ、ここにない、出会い。」を読み上げることで、消費者にリクルートのブランドイメージを強く印象づけています。
【商品名】事例12.Nintendo シリーズ
世界的なゲームメーカーである任天堂は、各ゲーム機ごとに異なるサウンドロゴを制作しています。
初代ゲーム機であるNINTENDO64のサウンドロゴは、立体的な「N」のアニメーションと共に「ロクヨン」という音声が特徴的でした。また、家族や友人と楽しむというコンセプトを掲げたWiiでは、その楽しさを印象的な一音で表現。そして最新のNintendo Switchでは、Joy-Conを本体に装着する際の「カチッ!」という音がサウンドロゴとして採用されています。
【商品名】事例13.伯方の塩
「伯方の塩」は、伯方塩業株式会社が製造・販売する日本有数の食用塩です。「は・か・た・の・しお♪」という力強いシャウトが印象的なサウンドロゴは、一度聞いたら忘れられないインパクトを消費者に残し、長く愛され続けています。
【商品名】事例14.メルカリ
メルカリは、日本発のフリマアプリ運営企業で、個人間取引をスマホで簡単に行えるプラットフォームを提供しています。メルカリのサウンドロゴは、短く明快なフレーズで構成されており、視聴者が接触した段階で、「メルカリ」というワードを印象付けさせています。
参考:[科学で考えるソニックマーケティング]第23回:フリマサービスの覇者はソニック・ロゴの覇者
【店舗名】事例15.イオン
イオンは、日本全国に展開する大手流通グループで、ショッピングモールやスーパーマーケットなど多彩な業態を展開しています。サウンドロゴは「イオン♪」という柔らかな女性の声とピアノのメロディで構成されており、CM冒頭に挿入されているのが定番です。
【店舗名】事例16.セブン-イレブン
セブン-イレブンは、日本および世界最大級のコンビニエンスストアチェーンで、セブン&アイ・ホールディングス傘下にあります。
セブン-イレブンのサウンドロゴは、「セブン-イレブン、いい気分♪」というフレーズで知られています。このキャッチーなメロディは、1980年代から使用されており、長年にわたり消費者の記憶に残る存在となっています。明るく親しみやすい音調は、日常生活の中での安心感や快適さを象徴しており、セブン-イレブンのブランドイメージを強化しています。
【店舗名】事例17.マクドナルド
マクドナルドは、日本でもお馴染みのアメリカ発祥の世界最大のハンバーガーチェーンです。マクドナルドのサウンドロゴは、CM末尾にある「パラッパッパッパー」というフレーズです。軽快でリズミカルなメロディは、マクドナルドの楽しくて親しみやすいブランドイメージを強調し、世界中の消費者に広く浸透しています。
【店舗名】事例18.アパマンショップ
サウンドロゴの作り方
サウンドロゴの制作過程は大きく分けて4つあります。
- コンセプト・テーマを決める
- スクリプトやBGMを作成する
- 収録する
- 編集する
1.コンセプト・テーマを決める
サウンドロゴ制作の第一歩は、「何を伝えたいか」を明確にすることです。企業や商品が持つブランドイメージを、音でどう表現するかを考えましょう。親しみやすさを訴求するなら明るくポップなメロディ、伝統や老舗の安心感を伝えるなら落ち着いたテンポのクラシカルな音調、といった表現の違いが考えられます。
「信頼感のある未来志向の企業」など、依頼時に端的で説明できるイメージがあると制作がスムーズになります。
2.スクリプトやBGMを作成する
テーマが固まったら、実際の台本や音源を作っていきます。サウンドロゴは、5秒前後の短い尺の中で「印象に残るフレーズ」「耳に残るメロディ」「ブランド名」などをバランスよく組み合わせる必要があります。そのため、これらを作成するには、音楽に関する深い造詣や高い専門性が必要になります。
3.収録する
スクリプトとBGMが整ったら、ナレーションや音素材の収録に入ります。「ノイズの少なさ」や「声のクリアさ」はサウンドロゴの品質を左右するため、録音スタジオでの収録が理想です。そのような環境が用意できない場合は、なるべく静かな環境で収録を行いましょう。
また、ナレーターを起用する場合は、ブランドイメージに合った声質・トーンを事前に擦り合わせましょう。ナレーターとブランドイメージを共有することで、収録をスムーズに行うことができます。
4.編集する
最後に、収録した素材を編集してサウンドロゴを完成させます。この工程では、音量のバランス調整、不要なノイズの除去、フェードイン・アウトの処理、エフェクトの追加などを行います。全体の音質が整い、1つのまとまりとして違和感なく聞こえるかを確認しましょう。ここでも、音源編集の知識や専門的なツールを扱い慣れていることが求められます。
サウンドロゴを制作会社に依頼する
サウンドロゴを活用しようとしても、制作にあたっての専門知識や具体的な活用方法を知らなければ、効果的なサウンドロゴを作り上げることは難しいでしょう。
そんな時は、制作会社にサウンドロゴ制作を依頼しましょう。制作会社に依頼するとき、サウンドロゴのコンセプトや目的が決まってさえいれば、期待通りのクオリティを担保することができるでしょう。そして、権利関連も含めた契約・進行に慣れており、初めてサウンドロゴ制作依頼する場合でも安心してやりとりができます。
制作にかかる料金は制作会社によって異なります。複数の企業に見積もり依頼し、自社にとって最適な制作会社に依頼しましょう。
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オトナルは音声制作において、多くの企業から信頼と実績を得ている企業です。
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サウンドロゴ制作実績も
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
ラクサス・テクノロジーズ株式会社のテレビCM冒頭のサウンドロゴを制作しました。
このサウンドロゴは「ラクサス」という商品名のアクセントに合わせたメロディで構成され、CMに接触した消費者の自然に耳に入り、ブランドが記憶に定着するよう制作されました。
デサントジャパン株式会社
デサントジャパン株式会社のサウンドロゴを制作しています。
プレミアムスポーツブランド『デサント』が展開するゴルフウェア『デサントゴルフ』のサウンドロゴを制作。2024年よりアドバイザリー契約を締結している「Xander Schauffele(ザンダー・シャウフェレ)選手」を起用し、音声によるブランディングの強化を目的として制作しました。
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