Spotifyが広告主向けに「2023 Wrapped for Advertisers」を発表しました。このレポートは、Spotifyユーザーが過去1年間にどのような音楽やポッドキャストをストリーミングしてきたかについての情報を提供することで、広告主がターゲットであるリスナーのことをより深く理解するためのものです。
”Wrapped for Advertisers”のダイジェスト
Wrapped for Advertisersのレポートでは下記のポイントが2023 年にターゲット ユーザーはどのように視聴したか?という観点で10のトレンドとしてまとめられています。
- 親は常に子供たちの音楽をストリーミングしているわけではない
- 人々のリスニング時の気分がストリーミング内容に反映される
- Z世代のノスタルジーへの親近感とアーティストの探究欲から、古い音楽に触れる
- ウェルネスカテゴリーが急成長。ミレニアル世代が牽引
- ポッドキャスト広告の成長率がさらに上昇
- 2023年で最も人気のあったカテゴリーは「コメディ」
- ポッドキャスト広告で広告主のリーチが2倍弱に上昇
- アフロビートやラテン音楽のような地域の音楽が成長
- Spotifyでのビデオ コンテンツの利用時間が前年比 48%増加
- 動画広告、音声広告、リワードなど、Spotify内のマルチフォーマットを活用することで、広告効果が増加
下記にまとめてられている内容を具体的にいくつかご紹介します。
世代や趣味趣向で分かれるリスニング傾向
まず興味深いのが、リスニング傾向にその世代や趣味のグループの趣向が現れていることです。たとえば、子供のいる親世代は子供向け音楽だけでなくヘビメタやパンク音楽、コメディポッドキャストも好んで聴いています。また、Z世代は「失恋」プレイリストを、ミレニアル世代は「ポジティブ」ムードのコンテンツを、またいわゆる運動好きの層は「ハイエナジー」ムードのコンテンツをそれぞれ多くストリーミングしています。
ミレニアル世代は「ウェルネス」がキーワード
「ウェルネス」関連(瞑想、マインドフルネス、ヨガ、リラクゼーション、セルフラブのプレイリストやポッドキャスト)のストリーミングは492%増加し、とくにミレニアル世代がこのトレンドが強いようです。
依然人気上昇中のコメディポッドキャスト
ポッドキャストの人気は引き続き高まっており、特にコメディカテゴリーが全ポッドキャストカテゴリー中で最も人気を集めています。2023 年にコメディは他のすべてのカテゴリーのなかでもっとも聞かれたポッドキャストカテゴリーであり、総ストリーミング時間の26%を占めています。
ビデオコンテンツが成長中
Spotifyでのビデオコンテンツの視聴は48%増加し、特にZ世代がこの成長を牽引しています。Spotify上でも多様な広告フォーマットを利用した方が、ブランド認知や広告の記憶維持率に効果的であるといいます。
適切なカテゴリ選びとフォーマット選びが重要
「2023 Wrapped for Advertisers」では広告主にとって有用なデータが数多く含まれていました。今回の結果から、ポッドキャストでは世代による聴取カテゴリの違いなどを考慮した広告出稿が重要であることがわかります。それと同時に音声広告だけでなくビデオなども含めた複数フォーマットでの広告出稿を検討するのも重要だと言えそうです。
Wrapped for Advertisersとは
Spotify Wrapped for Advertisersは、広告主向けの年間レポートです。これは、Spotifyユーザーの一年間のリスニング習慣やトレンドを分析し、そのデータを広告主がターゲットオーディエンスへのリーチやマーケティング戦略を練るのに役立てるためのものです。広告主はこのレポートを通じて、特定の音楽やポッドキャストのカテゴリーがどのように受け入れられているかを理解し、適切な広告キャンペーンを計画するのに役立てることができます。
参照元:2023 Wrapped for Advertisers: Top 10 trends and takeaways
「コメディ」が最も聞かれたカテゴリーっていうのは、若いユーザーが多いSpotifyならではって感じ。