米国のポッドキャスト業界団体Sounds Profitableが、米国におけるポッドキャストの現状をまとめたレポート「The Podcast Landscape」を公開しました。レポートでは元ポッドキャスト聴取者を対象にした調査が行われ、「ポッドキャストを聴かなくなった理由」がまとめられています。
ポッドキャストを聴かなくなった理由は「関心がなくなったから」
ポッドキャストを聴かなくなった理由として、最も多く挙げられたのは「聴いていた番組に関心がなくなったから」でした。続いて、「聴いていた分野に関心がなくなったから」、「もうポッドキャストを聴くのは辞めようと思ったから」、「同じことを繰り返すコンテンツだから」などが続いています。
「聴いていた番組に関心がなくなったから」と「同じことを繰り返すコンテンツだから」を理由に挙げた人は昨年の2023年よりも増加しています。
また、しばらくポッドキャストを聴いていない人が対象の「なぜ最近ポッドキャストを聴いていないのですか?」という設問では、「自由な時間がない」と「一人の時間がない」がそれぞれ41%と24%を占めており、時間不足が主な理由に挙げられています。それ以降は「ポッドキャストに疲れたから」、「好きなポッドキャストが見つからないから」などが続きます。
「ポッドキャストに疲れたから」を理由に挙げた人は21%ですが、これは昨年の16%と比べて5%増加していることが特徴的です。
ポッドキャストの聴取を再開するには何が必要か尋ねる設問では、「時間」と回答する人が35%と最も多かったですが、続いて多かったのは「特にない」の23%で、こちらも昨年の18%と比べて5%増加しています。
ポッドキャストを聴いたことがない人への調査も実施
今回のレポートでは、ポッドキャストを聴かなくなった人と同時に、ポッドキャストを聴いたことがない人への調査も実施されています。ポッドキャストを聴いたことがない人は全体の26%でした。
ポッドキャストを聴かない理由について尋ねた設問では、「他にやるべきことがあるから」が34%と最も多く、「動画の方が好きだから」、「ポッドキャストのメリットが分からないから」、「時間が足りないから」などが続きます。
「他にやるべきことがあるから」を挙げた人は昨年の26%から8%上昇しています。一方で、「ポッドキャストを面白いと思わないから」を挙げた人は昨年の18%から5%減少して13%となっています。
聴取者の維持のために取り組むべきことは?
今回のレポートは、ポッドキャストの成長のために必要な点として聴取者の維持を挙げています。聴取者数が変化しないことは、新しい聴取者が増えるている場合これまでの聴取者が番組から離れてることを意味しており、上記のような「番組に関心がなくなった」ことが理由として考えられると指摘しています。
また、ポッドキャストを聴かない理由に関しては、その人がポッドキャストを聴く機会がなくなっただけとする考えが広まっていましたが、今回のレポートで、自分の意志でポッドキャストを聴かないことを決めている人の存在が浮き彫りになったと指摘しています。
Sounds Profitableとは
Sounds Profitableは、米国に拠点を置くポッドキャストの業界団体です。ポッドキャスト産業に焦点を当て、ポッドキャスト広告やマネタイズ、技術革新などに関する情報やリソースを提供しています。
参照元:The Podcast Landscape U.S. 2024
確かに、なんとなく聴かなくなっちゃった番組ってけっこうあるな…。