イギリスのオーディオ配信サービスAudiotrackとメディア分析会社Colourtextが共同で実施した研究によると、音声広告内の単語数を減少させると広告のブランディング効果が向上し、ウェブサイトへのトラフィック等が増加することが明らかになりました。
1万件以上の音声広告キャンペーンによる調査
この研究は2019年から2021年にかけて放送された1万件以上の音声広告キャンペーンと、文字起こしされた音声広告の分析に基づいています。この分析には、615の企業が含まれ、22の広告カテゴリーが含まれています。
音声広告における単語密度の影響
研究によると、音声広告における単語の密度(1分あたりの単語数)は、広告の効果に大きな影響を与えるとのことです。研究対象になったイギリスの音声コマーシャルでは、業界によってその数値には幅がありますが平均で1分あたり169単語が使用されています。研究によれば音声広告から10単語を減らすことで、広告が視聴者に与えるCreative Standoutスコア(「この広告が印象深い」という高い評価)のスコアが1%向上し、ウェブトラフィックが0.25%増加することが判明しました。
複数のメッセージで広告効果が減少
またクリエイティブ広告テストのプロフェッショナルであるカンター・ミルワード・ブラウン氏の別の研究によれば、広告に含まれるメッセージの数が少ないほど、それらのメッセージをリスナーが思い出す確率が高くなります。実際、4つのメッセージを含む広告は、1つのメッセージのみを含む広告に比べてメッセージが思い出される確率が大幅に低下します。
また、Plot Twist Creativityのチーフクリエイティブオフィサーであるクリス・スミス氏は、広告は1つのメッセージに焦点を当てるべきであり、無言の時間を含むことも重要だと述べました。
より効果的な音声広告を配信するために
レポートでは単語数を減らすことが広告効果を高める解決策の全てではないとしつつも、音声広告においてメッセージは少ないほうが良いということが示されています。音声広告では一つの明確なメッセージに焦点を当て、広告のクリエイティブな要素を強調し、聴衆に記憶に残るようにすることが重要だと言えます。音声広告の効果を高める上で、今回のレポートの内容は非常に重要であるといえるでしょう。
音声広告の特性
radikoが行った調査によれば音声広告は、映像広告に比べて商品やサービス名、広告のストーリーや内容の記憶率が高く、その記憶が長期間維持されることが確認されています。これは、音声広告が聴取者に深い印象を与え、「自分ごと化」による広告メッセージの定着がなされるからです。こうした音声広告の効果を最大化するためにも、この記事の内容は重要だと言えます。
わかる気がするな〜。「はッかッたの!しおッ!!」とか、めちゃ覚えているもんね。あ、でもあれはサウンドロゴか。