調査会社エジソンリサーチが発表しているレポートShare of Earに基づく2023年最後のウィークリーブログによると、2023年における13歳以上のアメリカ人の一日あたりの音声コンテンツ視聴時間は4時間17分でした。24時間のうち一日に起きている時間が16時間であると仮定した場合、起きている時間の4分の1を音声コンテンツに費やしていることになります。
エジソンリサーチの調査は2014年から開始されていますが、2014年と2022年の4時間17分が米国人の1日あたりの音声コンテンツの消費時間としては最長であったというデータがでています。また消費時間は2020年の3時間44分が近年で最も低く、そこから2023年に向けて多少の上下をみせつつも徐々に回復している形となっています。
音声マーケティングが秘めるチャンス
エジソンリサーチによれば動画コンテンツがかなりの増加を見せる中、人々が起きている時間の1/4以上で音声コンテンツを消費しているというデータは、音声広告に関わる人々にとって非常に大きなチャンスであると述べています。音声コンテンツや広告へのさらなる投資拡大はより多くのターゲットへのリーチと広告効果の増大の可能性を秘めているます。
2024年の動向にも要注目
この調査はアメリカのものであるため、日本でも同様の傾向であるとは言い難いですが、ストリーミングサービスやインターネットラジオ、ポッドキャストのの普及、そしてZ世代のタイパ(タイムパフォーマンス)思考などを考慮すると、日本においても音声コンテンツの接触時間はマーケティングにおいて有効であるといえます。
また2023年は音声合成や音声認識など、関連のAI技術などが飛躍的に進歩を見せました。こうしたテクノロジーの進化との結びつきも含めて、2024年における人々の音声コンテンツ消費とマーケティングの動向を注意深く観察してきたいところです。
Share of Earとは
Share of Earとは、エジソンリサーチが実施しているアメリカ合衆国における音声消費の全体像を把握するための研究プロジェクトです。これには、ラジオ、テレビ、ポッドキャスト、オーディオブック、音楽ストリーミングサービスなど、さまざまな音声メディアの利用状況が含まれています。この研究は、人々がどのメディアをどの程度、どのように使っているかを理解し、音声メディア市場の動向と変化を捉えるのに役立てられています。
参照元:Americans Spend Over Four Hours Daily with Audio
4時間のラジオ番組とか普通にあるし、案外驚くような数字でもないのかな。