AIを用いた音声コンテンツプラットフォームを運営する米企業Auddiaは、AM/FMラジオストリーミングアプリであるRadio FM(RFM)を買収するうえでの最終合意に署名したと発表しました。この買収によってAuddiaは、同社の音声コンテンツプラットフォームである「faidr」のユーザー獲得戦略を強化していく見込みです。
Auddiaが提供するfaidrとは
faidrはAuddiaが提供している音声コンテンツプラットフォームで、AM/FMラジオやポッドキャスト、音楽を聴くことが出来るサービスです。faidrはAIを駆使してラジオから広告を取り除く技術をもっており、これを有料サービスとして提供しています。広告が取り除かれたラジオの広告スペースにはユーザーに関連した音楽や、ニュース、特別コンテンツが配信されます。
Radio FM買収の目的
今回Auddiaが買収したRadio FMは、過去にGoogle Play ストアにおけるEditor's Choiceアプリとしてバッジを獲得したこともある人気のAM/FMラジオストリーミングアプリです。この買収により、AuddiaはRadio FMの460万人のアクティブユーザーをfaidrユーザーとして取り込み、faidrのサブスクリプションによる売り上げを拡大しようとしています。
変化するラジオの性質
この度のAuddiaによるRadio FMの買収は、ラジオ業界における変革の兆しを示すものとなりました。オンラインでの聴取が主流になり、リスナーは広告をスキップしたいと考え、ラジオはサブスクリプションサービスへと変化しているといえます。日本でも、radikoがサブスクリプションサービスである「ラジコプレミアム」を提供しており、通常の地上波では聴けないエリア外の局の聴取などの機能が利用できます。このようなメディアの性質の変化に対して、ラジオコンテンツや広告を主軸にしたメディア企業は、ビジネスモデルを今一度考えていく必要があるといえるでしょう。
Auddiaとは
Auddiaはオーディオコンテンツとテクノロジーを組み合わせたサービスを提供する企業です。主にラジオ放送やポッドキャストを対象に、広告をスキップ可能なプレミアムリスニング体験をユーザーに提供し、オーディオコンテンツの消費をより快適なものに変えることを目指しています。Auddiaのアプリやプラットフォームは、オーディオコンテンツをカスタマイズし、個々のリスナーの好みに合わせた体験を実現しています。
参照元:Auddia Signs Purchase Agreement to Acquire Radio FM; Advancing M&A User Acquisition Strategy
ラジオから広告を取り除く技術ってスゴイな。でも広告のないラジオって、ちょっと味気なくない?