TOKYO FMは、デジタルマーケティングを手掛けるフラッグと資本業務提携し、共同で新会社「ラジオDXアライアンス」を設立することを発表しました。
ラジオマーケティングのDXを促進
今回の資本業務提携と新会社の設立の背景には、日本の広告費においてマスコミ四媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)が伸び悩むなかで、デジタル音声広告などインターネット広告費が成長を続けている点があります。
TOKYO FMは、デジタル関連の収入を放送収入と並ぶ第3の収益基盤の柱とする方針を掲げています。今回、かねてよりパートナー関係にあったフラッグと資本業務提携し、新会社「ラジオDXアライアンス」を設立することを発表しました。
ラジオDXアライアンスは、ラジオ広告を活用した新たなマーケティング及びプロモーションサービスの開発・提供を目的としています。取り組み内容としては、以下の3つが挙げられています。
1. ラジオ放送と連動したデジタル広告の企画・開発
ラジオ番組を動画コンテンツ化してインターネットなどで配信するなど、ラジオ番組コンテンツのDX展開が行われる予定です。ラジオ番組をラジオ以外の広告メディアで活用することなどが挙げられています。
2. ポッドキャスト市場向けの新たな音声コンテンツの企画・開発
ラジオ局としての制作ノウハウや、アーティストなどとのネットワークを活かしてポッドキャスト市場向けの音声コンテンツの企画・開発が行われる予定です。ラジオ放送との連携も推進していく方針とのことです。
3. radikoの聴取データやラジオ局のウェブサイト訪問データ等を活用した、新たなデジタル広告の開発
radikoの聴取データなどを活用して、インターネット上でターゲットを正確にリーチできるデジタル広告商材を開発していくとのことです。
意欲的にデジタル化を進めるTOKYO FM
TOKYO FMはデジタル施策の強化を加速させており、今月8月にはradikoと連動してスタジオの様子を生配信する「TOKYO FMライブビュー」を開始し、9月にはstudio15と協業してラジオとTikTokショートドラマが連動した広告パッケージを開始しました。
今回の新会社設立によって、TOKYO FMのデジタル進出がさらに進むことが考えられ、ラジオ広告のあり方に大きな変化を与える可能性があります。
TOKYO FMとは
TOKYO FMは、東京都を中心に放送しているラジオ局です。日本最大のラジオネットワークJFNのキーステーションとして、全国38局に向けた放送も行っています。「FM放送事業者からオーディオコンテンツ事業者へ」を掲げ、近年はインターネットを活用したコンテンツ制作・配信やイベント企画など様々な事業を展開しています。
参照元:ラジオマーケティングのDXを目指して、TOKYO FMとフラッグが資本業務提携し新会社を設立
ラジオ局のデジタル進出のモデルケースとなるのだろうか。