ポッドキャストのホスティングなどを提供するAcastがD2C(Direct to Consumer)とポッドキャスト広告に関するレポートを公開しました。このレポートではポッドキャストがD2Cマーケティングにおいて、非常に効果的な手段であることが示されています。
「D2C」とは、メーカーが自社ECサイトや自店舗など通じてダイレクトに消費者と取り引きをする業態のことです。これまでのメーカーは小売店などの中間流通を通じて消費者に商品が届くようにするのが一般的でしたが、D2Cでは顧客データ活用や自社マーケティングなどを通じてよりユーザーニーズに合った付加価値の高い商品の展開が可能になります。
今回のAcastによる調査は2023年12月に消費者調査プラットフォームのAttestを通じて、マーケティングや広告に従事している450名と、企業のオンラインショップから頻繁に商品を直接購入している消費者900名を対象に実施されました。
多くのD2Cブランドがポッドキャストを効果的と評価
調査では、D2Cマーケティングを行っている広告主の52%が、ポッドキャストを通じた広告が非常に効果的であると評価しました。これは、ラジオや音楽ストリーミングサービスを利用した場合と比較して11%高い数値です。
ポッドキャストが消費者満足度に貢献
この調査ではポッドキャストをきっかけに商品を購入した人の89%が、その購入に満足していることもわかりました。これはラジオや音楽ストリーミングサービスからの購入者の満足度を上回っています。特にイギリスでは、ポッドキャストを通じての購入に対する満足度が最も高く、90%に達しています。
関連度と信頼度が高いポッドキャスト広告
D2Cのポッドキャスト広告は、聴いた人の30%がコンテンツとの関連度が高いと感じており、これはラジオ(24%)やストリーミング音楽サービス(23%)と比較して大幅に高いことが明らかになりました。また調査ではポッドキャストのホストが広告を読み上げるホストリード広告の信頼度が非常に高いことも明らかになっています。こうした点から、コンテンツの文脈を損なわず信頼度も高いポッドキャストは、広告媒体として優れた特性をもっていることがわかります。
D2Cマーケティングおけるポッドキャストの可能性
今回のAcastの調査から、ポッドキャストがD2Cマーケティングにおいて非常に有効な手段であることが示されたといえるでしょう。消費者満足度の高さ、広告関連度の高さなどの事実は、ポッドキャストが今後もD2Cサービスのマーケティング戦略の重要な一部となっていく可能性を示唆しています。そのため、具体的なポッドキャストの活用事例なども踏まえながら、ポッドキャストのマーケティング活用について考えていく必要があるといえます。
Acastとは
Acastは、ポッドキャストのホスティング、配信、収益化をサポートするグローバルなプラットフォームを運営する企業です。クリエイターがコンテンツをアップロードし、広告を挿入して収益を得られるようにする一方で、リスナーにはさまざまなジャンルのポッドキャストを無料で提供しています。Acastは、ポッドキャスト制作のための先進的な分析ツールや広告管理機能も提供し、クリエイターと広告主の両方に価値を提供することを目指しています。
参照元:Podcasts Win with Direct-to-Consumer Shoppers
音声のD2C業種における相性は、米国のIABのデジタル広告レポートにも同じこと書かれてたな〜。