米国の広告会社でSSP(運用型広告を実現するアドテク)を提供するMagniteが、米国で非常に多くのラジオやポッドキャストを所有するiHeartMediaと手を組み、新しいプログラマティック広告用のメディアバイイングプラットフォームを提供することを発表しました。
発表によると、ユーザーはこのマーケットプレイスで、iHeartMediaが所有する多種多様で膨大な音声コンテンツの広告在庫にアクセスできるようになるとのことです。これにより、広告主はラジオや ポッドキャストの垣根を越えてプログラマティック広告を配信できるようになる模様です。
音声広告のリーチ最大化のための一手
iHeartMediaは同社の所有するラジオ放送局などによって、アメリカ人の成人の9割にリーチしているほどの膨大な音声コンテンツを抱えています。Magniteは同社が培ったプログラマティック広告配信技術をもとに、iHeartMediaのこの膨大な広告枠在庫にアクセスし、広告主が音声広告でより多くのリーチを実現することを目指すといいます。
今後の音声市場に注視が必要
今回のiHeartMediaとMagniteの取り組みは、膨大な音声コンテンツの活用とプログラマティック運用の観点でみると非常に画期的であるといえます。こうした動きは日本でもオトナルのポッドキャストアドネットワークの一部がプログラマティック広告買い付けに対応しています。音声メディアを取り巻く状況に合わせた、柔軟な広告のあり方が求められているといえるでしょう。
iHeartMediaとは
iHeartMedia, Inc.は、アメリカの大手メディア企業で、ラジオ放送、ポッドキャスティング、デジタルメディア、ライブイベントを専門としています。1972年にLowry MaysとRed McCombsによって設立され、2008年にはBain CapitalとThomas H. Lee Partnersによるレバレッジド・バイアウトで非公開化されました。iHeartMediaは、850以上のAMおよびFMラジオ局を所有し、アメリカ国内最大のラジオ局所有企業です。また、iHeartRadioデジタルプラットフォームを通じてインターネットラジオやポッドキャスティングにも関与しています
音声広告の運用型広告化の流れがきている?