音声広告のアドテクノロジーを提供する米国企業Instreamaticが、AI生成によるパーソナライズされた音声広告の有効性を示す調査結果を発表しました。この調査結果では、AI生成による汎用的な音声広告と比較して、ブランド好感度、購入意欲、ブランド認知度などの面で高い結果を示しています。
AI生成によるパーソナライズされた音声広告は、ブランド好感度向上に効果的。米Instreamaticが調査
InstreamaticがAI生成による汎用的な音声広告と、AI生成によるパーソナライズされた音声広告のパフォーマンスを、様々な観点で比較しました。電通が実施したインテルの高性能ノートPC「インテル Evoエディション」のキャンペーンを対象として調査が行われています。
全ての指標において、AI生成によるパーソナライズされた音声広告の効果が高い
対象者は、AI生成によるパーソナライズされた音声広告を提示するグループ、AI生成による汎用的な音声広告を提示するグループ、音声広告に非接触のグループの3つに分けられ調査が行われました。その結果、ブランド好感度や購入意欲、ブランド認知度の全ての指標において、AI生成によるパーソナライズ音声広告を聞いたグループへの効果が高いことが明らかになりました。
- ブランド好感度が18~22%ポイント増加
- 購入意欲が15~18%ポイント増加
- ブランド認知度が6~12%ポイント向上
上記全ての指標において、AI生成による汎用的な音声広告よりも高い成果が出たことが明らかになりました。さらに、AI生成によるパーソナライズされた音声広告に接触した人は、該当商品の購入意欲や商品への関心度が高まるなど好意的な回答が多数得られる結果となりました。
AI生成に加え、ユーザーの属性に合わせた広告が効果的
Intelでアメリカ地域のマーケティングを担当するCarolyn Henry 氏は、次のように述べています。
本キャンペーンの調査から得られた最も重要な点は、AI が生成した広告が機能したことはもちろん、AI生成によるパーソナライズされた広告がさらに効果的であるということです。また時間とコストをかけず、AIによってユーザーの属性に合わせた広告を迅速かつ容易に作成〜配信〜改良することが可能になりました。
次世代の広告運用の鍵は、生成AI × パーソナライズ
メディアの多様化により、広告手法が広がる中、ユーザーに“嫌われない”広告配信の検討は欠かせません。そんな中、生成AIとパーソナライズされた広告の組み合わせが有効だったとする本調査の結果は、今後の広告戦略を立てる上で非常に参考になるものであるといえます。
AI生成により制作の効率化を高めながら、ユーザーの属性に合わせて最適な広告を作っていく。AIを活用した理想的な音声広告の運用体制は、近い将来必ず実現することでしょう。
Instreamatic とは
Instreamaticは、アメリカのカリフォルニア州に本社を置く企業で、オーディオ広告の対話型プラットフォームを提供しています。リスナーが広告と直接対話できる仕組みを提供し、広告主との双方向のコミュニケーションを促進します。同社は、広告主やメディア企業とのパートナーシップを築きながら、音声広告ソリューションを展開しています。
音声広告は他のメディアに比べて、ユーザーと商材のマッチングが特に重要な気がする。