HYBE傘下SupertoneがAI音声変換サービス「Supertone Shift」のオープンベータ版を公開


韓国の大手総合エンターテインメント企業であるHYBEのグループ企業Supertoneが、AIをベースにしたリアルタイム音声変換サービス「Supertone Shift」のオープンベータ版の提供を開始しました。

HYBE傘下SupertoneがAI音声変換サービス「Supertone Shift」のオープンベータ版を公開

引用元:HYBE傘下のAIオーディオ企業Supertone、声のクリエイターの遊び場「Supertone Shift」の無料オープンベータ版を公開

Supertone Shift

「Supertone Shift」はAIをベースにしたリアルタイム音声変換サービスです。10個のキャラクター音声からひとつを選択すると、ユーザーの発話がリアルタイムにキャラクターの声で創出されます。

「Supertone Shift」はSupertoneが独自に開発した音声合成基盤モデルNANSY(Neural Analysis & Synthesis)を基に開発されています。ユーザーの音声を音色・発音・音高(ピッチ)・アクセントの4つの構成要素で分析することで、ユーザーとキャラクターの声をリアルタイムで変換。10秒程度のサンプル文をユーザーが読み上げることで音声分析が行われ、選択したキャラクターへの音声変換が開始されます。

送出される音声はカスタマイズも可能となっており、ユーザーとキャラクターの音声の混合比率や感情の表現度合い、音の高低といった音声構成要素の値をユーザーが細かく調整でき、好みや使用目的に応じた音声を生成できるようになっています。

2024年下半期での正式リリースを予定

クローズドベータ版は、2023年11月に韓国の釜山で開かれた国際ゲーム展示会「GSTA2023」にて初めて公開されました。現在は、Supertoneの公式ウェブサイトから無料でダウンロードすることが可能です。Supertoneは6月26日までオープンベータテストを行い、2024年下半期に正式リリースする予定です。

Supertone代表のイ・ギョグ氏は正式リリースについて以下のように述べています。

「正式リリース版では、音声サンプルをさらに拡大し、コンテンツ制作時に便利な機能を追加で搭載するなど、Supertone Shiftが最適な‘声の創作ツール’として広く使用されるように努力していきたい」

急速に進歩する音声テクノロジー

生成AIの進歩にともない、音声AIをはじめとする音声テクノロジーも急速に進歩しています。

音声AIの開発競争も加速しており、ElevenLabsWondercraftといった複数の音声AIのスタートアップが大型の資金調達を行っています。ChatGPTで知られるOpenAIは音声合成モデル「Voice Engine」のテストを実施しており、加速する開発競争の中で、各社がどのような戦略を打ち出していくのか注目されます。

Supertoneとは

Supertoneは2020年3月に設立されたAIオーディオ技術企業です。現在はHYBEの子会社として様々なメディア分野にオーディオ技術を提供しており、2023年にはリアルタイムAIノイズ除去プラグイン「Supertone Clear」をリリースしました。これに続いて、2024年にリアルタイム音声変換サービス「Supertone Shift」を公開しました。

参照元:HYBE傘下のAIオーディオ企業Supertone、声のクリエイターの遊び場「Supertone Shift」の無料オープンベータ版を公開


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