米国のポッドキャスト広告2023年の売上高は5％増。2026年には26億ドルへ

IABとPwCが共同で実施した「第8回IAB米国ポッドキャスト広告収益調査」が発表されました。

同調査によると、2023年のポッドキャスト広告の売上高は前年から5％増の19億ドルに達したものの、過去の二桁成長と比較するとやや成長が鈍化傾向となりました。特に中堅企業が厳しい広告情勢の影響を受けており、その損失が全体の成長を抑制したことが要因とされています。

2024年にはポッドキャスト広告収入が20億ドルを超える予測

2024年にはポッドキャスト広告収入が20億ドルを超えると予測されており、これは2023年の成長率（12％増）の2倍以上に相当します。さらに、2026年にはその規模が26億ドル近くに達すると言われており、日本円で約4,030億円のポッドキャスト広告市場となることが予測されています。（*1ドル=155円計算）

この成長は、測定技術の改善やプログラマティック広告の進化など、パブリッシャーのさまざまな取り組みによって支えられているようです。

消費財（CPG）ブランドと小売ブランドのシェアが増加

ポッドキャスト広告収入の業種別シェアを見ると、消費財（CPG）ブランドと小売ブランドのシェアが、2021年以降それぞれ4ポイント、5ポイント増加しており、デジタルプラットフォームの活用が進んでいることを示しています。ポッドキャストは消費者との直接的なつながりを可能にし、ブランドの認知度向上や小売支援に効果的であるといえます。

コメディジャンルの広告シェアがNo.1に

ポッドキャスト広告収益のコンテンツジャンル別シェアを見ると、コメディとスポーツのジャンルがニュースを上回る成長を見せています。コメディジャンルでは、著名なコメディアンのポッドキャスト番組が牽引役となり、過去2年間で268の新規広告主を獲得しました。

堅調な成長を続けるポッドキャスト広告

2023年のポッドキャスト広告市場は成長がやや鈍化したものの、総体的にその将来は明るいものであるといえます。パブリッシャーの多様な取り組みとポッドキャスターとリスナーとの強固な信頼関係が、今後の成長を支えるものとなるでしょう。

2024年には20億ドル、2026年には26億ドルに達すると予測されるポッドキャスト広告市場は、引き続き注目すべき成長分野であるといえそうです。

過去の記事では、IABとPwCが共同で実施した、「米国のインターネット広告に関する最新レポート」についても紹介しています。米国の音声広告の動向についてもぜひチェックしてみてください。

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参照元：U.S. Podcast Advertising Revenue Study: 2023 Revenue & 2024-2026 Growth Projections