女性向けメディアを運営するオーストラリアのメディア企業Mamamiaが、音声AIを用いたプログラマティック音声広告「Sam」をローンチしました。
ポッドキャストから学習された音声AIを使用
「Sam」は音声AIを利用したプログラマティック音声広告です。Mamamiaが配信している数百時間分のポッドキャストを学習して生成されています。
かねてよりポッドキャスト広告では、番組内に広告を挿入するプログラマティック広告よりも、ホストが広告を読み上げるホストリード広告のほうが効果的とされてきました。
こうした背景のもと開発された「Sam」は、ホストの声を学習して生成された音声AIを利用して、プログラマティック広告ながらホストリード広告と同様の効果が期待されています。「Sam」のプロダクト責任者であるルカ・ラヴィーン氏は以下のように述べています。
リスナーの70%以上がプログラマティック広告よりもホストリード広告の方が効果的であると感じているため、当社ではこれまでプログラマティック広告を採用してきませんでした。
しかし「Sam」のおかげで、クライアントとパートナーはプログラマティック広告でホストリード広告のメリットを活用できるようになります。私たちは音声広告市場の最前線に立っていることを自負しています。
音声AIは、音声広告に新たな変化をもたらすか
今回ローンチされた「Sam」は広告挿入型のプログラマティック広告ながら、音声AIによってホストと同様の声質で広告が読み上げられるという、ホストリード広告と同じ効果を狙ったサービスとなっています。音声AIを活用した新サービスが、今後、音声広告市場にどんな変化をもたらすか、今後も多くの関心が集まるでしょう。
プログラマティック広告とは
プログラマティック広告は運用型広告とも呼ばれ、デジタル音声広告のうちダイナミックインサーション(インストリーム広告)に分類されます。事前に作成した広告をシステムを通じて出稿する仕組みで、少額から出稿できる点や企業側で広告の配信をコントロールできることなどがメリットです。
参照元:Introducing Sam, Mamamia’s new AI-powered programmatic audio offering for brands
技術としてはディープフェイクと全く同じだから、悪用されないよう注意が必要だね。