英国企業Wondercraftが、音声AIを活用した音声広告制作支援ツール「Parrot Mode」を発表しました。生成された合成音声を活用することで、企業やクリエイターは音声広告を制作しやすくなります。
テキストを元に音声広告を制作
「Parrot Mode」は、ユーザーがマイクに向かって話しかけ、AI音声にどのようなセリフを話してほしいか指示を出しことで音声合成に音声を生成することができます。生成された音声は、トーンやペース、イントネーションを微調整することができ、そうして生成されたAI音声をもとに音声広告を制作することができます。2024年2月にベータテストが行われ、これまでポッドキャストプラットフォームのAcastなどが利用してきました。
「Parrot Mode」の発表と同時に、音声制作プロセスを支援するツール「Workspace」が発表されました。「Workspace」はチームメンバーを招待して共同作業を行うことがでいるツールで、作業中のAI音声を安全に共有したり、オリジナルの音楽などをアップロードしたりすることができます。
Wondercraftの共同設立者であるオスカー・セランダー氏はこうしたツールの発表について以下のように述べています。
企業やクリエイターに無限のクリエイティブなオプションを提供するというビジョンのもと、私たちはWondercraft で利用できる合成音声、音楽、効果音の数を急速に増やしています。
世界中でポッドキャストと音楽ストリーミングの爆発的な人気にもかかわらず、音声業界は依然として過小評価されています。音声の制作にかかる時間とコストは、成長を妨げる大きな参入障壁となっています。
まだ私たちの挑戦は始まったばかりです。ビジュアルデザインと同じくらい簡単かつリーズナブルなコストで音声コンテンツ制作を実現し、音声業界をより豊かな場所に変えたいと考えています。
音声AIを用いた音声広告制作の動きが加速中
今回発表されたWondercraftの「Parrot Mode」に限らず、音声AIの進歩にともない、世界中で音声AIを用いた音声広告の制作の動きが加速しています。オーストラリアのメディア企業MamamiaはAIを用いて番組ホストと同じ声のAI音声を生成する音声広告をローンチしているなど、各社が様々な工夫を凝らした音声AIの音声広告を発表しています。Wondercraftは、今年の第2四半期にさらに新たなエンタープライズソリューションを発表する予定とのことです。
Wondercraftとは
Wondercraftは、ロンドンに拠点を置くAI音声コンテンツ企業です。ユーザーがブログ、記事、広告コピーをポッドキャストやオーディオブックに変換できるプラットフォームを提供しています。同社のプラットフォームはAIによる原稿制作アシスタント、音楽作成、ビデオ生成、リアルなAI音声を搭載しています。さらに、15以上の言語に対応する翻訳・ダビングツールを持ち、低コストで高品質なオーディオ制作が可能です
参照元:AI audio studio Wondercraft launches “Parrot Mode” to help brands produce perfect audio ads
日本はAI音声広告どうこう以前に音声広告自体がもっと広まらないとね。