米国のメディア企業Cumulus Mediaは、eコマースや小売業者にとって音声メディアが重要であるというレポートを発表しました。
Amazon Prime Dayの成功
2015年に初めて開催されたAmazon Prime Dayに関する研究では、ラジオ広告が購買に結びつく効果が最も高いことが明らかになりました。ラジオはオンライン広告やテレビ広告を大きく上回る効果を示しており、その後の研究でもこの傾向が確認されているとのことです。
また2018年の調査では、Amazon Prime Dayで商品を購入した人々は、ラジオのヘビーリスナーであることが傾向が高く、その数はオンラインメディアやテレビのユーザーよりも多いことが分かったとのことです。2023年のホリデーシーズンに行われたMaru Matchboxの調査でも、音声メディアのリスナーがAmazon Prime Dayにおいて、購買意欲が高いことが示されました。
音声広告への投資効果
Nielsenの研究によると、ラジオ広告に投じた1ドルは、15ドルの追加売上を生み出すということが明らかになりました。特に、小売業界全体でその顕著な広告効果が確認されている模様です。Nielsen Media Impactの分析によると、テレビ広告費の20%をラジオに振り向けることで、リーチが大幅に増加し、特に若年層へのアプローチが効果的に強化される可能性があるとのことです。
音声メディア活用の重要性
今回の研究では、音声メディアのeコマースや小売事業への広告効果が示されました。今回のレポートは米国での調査を踏まえたものになりますが、これを参考に日本の事業者もテレビやインターネットメディアの広告を補う形で音声メディアの活用を検討していくべきといえるかもしれません。
Cumulus Media
Cumulus Mediaは、アメリカ合衆国の主要な放送メディア企業で、ラジオ放送局の運営を中心に行っています。全国に450以上のラジオ局を持ち、さまざまな地域市場で幅広いオーディオコンテンツを提供しています。ニュース、スポーツ、エンターテインメントなど多岐にわたるジャンルの番組を放送し、ラジオ放送業界の重要なプレイヤーとして位置づけられています。また、デジタルプラットフォームを通じたコンテンツ配信にも力を入れており、多様化するメディア消費ニーズに対応しています。
ちなみに、ラジオ広告は買ったあとの返品率も少ないらしい。これがパーソナリティの信頼の力?