シンガポールのCNAとAI音声プラットフォームAdthosが提携を発表。AIでローカル言語のニュース制作に対応


ラジオ業界に関する最新のニュースを提供するオーストラリアのウェブサイト「radio info」によると、シンガポールの主要な多国籍ニュースチャンネルであるChannel News Asia(CNA)は、地域の特性を生かしたニュース放送を提供するために、AI音声プラットフォーム大手のAdthosとの提携を発表したことが明らかになりました。

CNAとAdthosが提携を発表。AIを活用し、地域の言語に沿ったニュース制作を開始

引用元:https://www.channelnewsasia.com/

シンガポール特有のマレー語のアクセントに対応

この提携により、CNAはシンガポール訛りのやや強いマレー語の音声にて、ニュースを提供することが可能になりました。Adthosの最新リリースである「Adthos for News」を活用することで、CNAはニュースルームのシステムからボタンを押すだけで、シンガポール向けのマレー語でニュース速報を作成することができるようになります。このプラットフォームには、引用やクリップ、複数の音声などが含まれ、天気、交通、スポーツの最新情報は自動化され、さらにローカライズされます。

AI技術で、課題であったナレーション探しをカバー

CNAのこの取り組みは、マレー語(バクー語)に焦点を当てており、シンガポール特有のマレー語のアクセントを反映しています。若い世代のシンガポール人がほとんど英語でコミュニケーションを取る中で、多様なアクセントに対応できる優れたナレーションのできるタレントを見つけることは放送局にとって課題となっていました。同社はAI技術によりこの課題を克服できるとしています。

多言語国家ならではの言語の多様性にAIの力で対応

AdthosのCEOであるラウール・ウェデルは、次のように述べています。

今回のプロジェクトは、アジアのクライアントとの初めての大規模プロジェクトです。多様な言語や方言が存在するこの地域で、このレベルのローカライゼーションを迅速かつ容易に提供できることは、より多くの視聴者にリーチし、エンゲージする可能性を大きく広げます。また、AIが一般的に話されていない言語の文化的多様性を維持するのに役立っていることを嬉しく思っています。

このプロジェクトの成功を受けて、CNAは今後、他の言語にもAdthos for Newsを導入する予定であるということです。この取り組みにより、地域密着型のニュースがさらに多様化し、視聴者の関心をさらに引きつけていくことでしょう。

Adthosとは

AI音声プラットフォーム大手のAdthosは、AI技術を活用して音声コンテンツを生成する企業です。Adthosのプラットフォームでは、放送局やメディア企業がニュースやコンテンツを自動的に生成し、配信するためのツールを提供しています。テキストベースの情報を音声に変換し、引用や音楽、効果音などを自動的に挿入することで、効率的なコンテンツ制作を実現しています。

参照/引用元:CNA and Adthos produce localized broadcast news using AI


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